神戸新聞web版からです。灘区の神戸大学で、熊本地震のメカニズムや被災状況を今後の防災に生かす講演会が開催されたそうです。
記事:神戸大で熊本地震の講演会 「兵庫県でも備えを」
神戸市は21年前、大震災がありました。私はかつて神戸によく出向いていましたので、神戸は我が地という感覚、地震の被害、すなわち震災もよく記憶しており、私の中で風化していることは無いつもりです。
しかし神戸市における震災の風化は地震後5年ほど経った、2000年頃から言われるようになってきました。
一つには、5年という時間経過、もう一つは、特に大阪に近い東灘区などでは、マンション建設が進み、震災後の転入者が増加し、今や震災を知らない住民の方が多いと伺っています。
熊本地震は、地震のパターンとしては、神戸市などの阪神淡路大震災と同じく、地表近い部分での断層の動きによる地震で、震源域に近い部分や地形的に大幅に揺れが増幅し、震度7の揺れとなった地域が帯状に続いています。
大きく違うのは、阪神淡路大震災は、大きな本震と呼べるものは1995年1月17日の早朝のM7.3の一発だけでしたが、熊本地震は本年4月14日夜のM6.5、最大震度7と、翌々日16日未明のM7.3、最大震度7が連続して起こり、この二つとなったことで大きく災いした面があります。
すなわち、14日夜の地震の規模・揺れも大きく、これが本震とされていました。しかし16日未明にさらに規模で上回る地震が起こり、その際は最大震度こそ当初は6強と発表されていたため、余震とみられていたものの、地震規模はより大きい7.3でこちらが本震であると気象庁の発表。
後になって、14日の地震で通信回線が途絶していたため、16日未明の地震でも震度7を記録していたことが判明。
14日夜の地震が本震と考えられていたため、一度は避難所に移ったものの、余震も縮小傾向にあった(と感じた)ため、自宅に戻り、16日未明の本震とされる地震で建物が多く倒壊して被害が拡大、という面があります。
熊本地震と阪神淡路大震災との違いでもう一つ違うのは、震度判定。
阪神淡路大震災の当時は、地震の震度判定は気象庁職員が体で感じたものを基準として判定し、神戸と宝塚の震度は当初は6と発表されました。
当時の基準通り、震度6区域の現地調査で神戸と宝塚は震度7と判定されたもの。
翌年の1996年に機器計測震度が導入され、以降の新潟県中越地震などで震度7が計測され、素早い対応ができることとなっています。
思い出せば、2000年ごろの神戸新聞か、MBS毎日放送ラジオで話題になっていました、神戸市など近畿圏でも地震への備えを、という話題。
阪神淡路大震災は局地的な震災ですが、憂慮されているのは南海トラフによる海溝型の大地震。
海溝型の大地震は、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)ですが、揺れ方のパターンは、阪神淡路や熊本とはまるっきり違います。
かつて弊ブログで、大阪市の大正橋脇に、津波の教訓碑があることを書きました。⇒こちら、2015年1月16日:大阪市の大正橋にある津波の教訓碑
津波を起こす海溝型地震は繰り返して起きることを説いています。先人の経験を教訓としたいものです。
記事:神戸大で熊本地震の講演会 「兵庫県でも備えを」
神戸市は21年前、大震災がありました。私はかつて神戸によく出向いていましたので、神戸は我が地という感覚、地震の被害、すなわち震災もよく記憶しており、私の中で風化していることは無いつもりです。
しかし神戸市における震災の風化は地震後5年ほど経った、2000年頃から言われるようになってきました。
一つには、5年という時間経過、もう一つは、特に大阪に近い東灘区などでは、マンション建設が進み、震災後の転入者が増加し、今や震災を知らない住民の方が多いと伺っています。
熊本地震は、地震のパターンとしては、神戸市などの阪神淡路大震災と同じく、地表近い部分での断層の動きによる地震で、震源域に近い部分や地形的に大幅に揺れが増幅し、震度7の揺れとなった地域が帯状に続いています。
大きく違うのは、阪神淡路大震災は、大きな本震と呼べるものは1995年1月17日の早朝のM7.3の一発だけでしたが、熊本地震は本年4月14日夜のM6.5、最大震度7と、翌々日16日未明のM7.3、最大震度7が連続して起こり、この二つとなったことで大きく災いした面があります。
すなわち、14日夜の地震の規模・揺れも大きく、これが本震とされていました。しかし16日未明にさらに規模で上回る地震が起こり、その際は最大震度こそ当初は6強と発表されていたため、余震とみられていたものの、地震規模はより大きい7.3でこちらが本震であると気象庁の発表。
後になって、14日の地震で通信回線が途絶していたため、16日未明の地震でも震度7を記録していたことが判明。
14日夜の地震が本震と考えられていたため、一度は避難所に移ったものの、余震も縮小傾向にあった(と感じた)ため、自宅に戻り、16日未明の本震とされる地震で建物が多く倒壊して被害が拡大、という面があります。
熊本地震と阪神淡路大震災との違いでもう一つ違うのは、震度判定。
阪神淡路大震災の当時は、地震の震度判定は気象庁職員が体で感じたものを基準として判定し、神戸と宝塚の震度は当初は6と発表されました。
当時の基準通り、震度6区域の現地調査で神戸と宝塚は震度7と判定されたもの。
翌年の1996年に機器計測震度が導入され、以降の新潟県中越地震などで震度7が計測され、素早い対応ができることとなっています。
思い出せば、2000年ごろの神戸新聞か、MBS毎日放送ラジオで話題になっていました、神戸市など近畿圏でも地震への備えを、という話題。
阪神淡路大震災は局地的な震災ですが、憂慮されているのは南海トラフによる海溝型の大地震。
海溝型の大地震は、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)ですが、揺れ方のパターンは、阪神淡路や熊本とはまるっきり違います。
かつて弊ブログで、大阪市の大正橋脇に、津波の教訓碑があることを書きました。⇒こちら、2015年1月16日:大阪市の大正橋にある津波の教訓碑
津波を起こす海溝型地震は繰り返して起きることを説いています。先人の経験を教訓としたいものです。