本日の中日新聞朝刊記事からです。
6月に名鉄名古屋本線岐南駅で発生した、駅に停車すべき普通列車の電源が落ちて、オーバーランした「事故」で、今後の対応マニュアルをまとめたとのことです。
そもそも車両の担当者は、電源喪失は想定していなかったとのこと、どこかの発電所のようなことを仰っています。
記事スキャナ。
この件は、昨日のNHKラジオでも電源喪失の原因を詳細に調べた結果が分かったことを伝えていましたが、雨で電気連結器に雨水が入り、電気を切る回路が通電状態になったのが原因とのこと。
それと、分岐器の破損に気付かなかった点で、運行管理部門の社員に今後月一回の定期研修を新たに始めるとのこと。
この岐南駅オーバーラントラブルは、NHKなど報道機関は、車両故障の点を強調する論調ですが、最も遺憾とする点は車両故障よりも、分岐器が破損しても、進行可能とする信号が現示された点。
運輸安全委員会の調査対象になってはいませんが、インシデントの対象になるギリギリの事案。
分岐器は、進行方向によって、対向と背向があります。対向とは、分岐器の分岐する側の向きに走行する場合。背向とは逆に合流する向きに走行する場合。
対向は、分岐器の先端レール不密着による脱線や異線進入があるので、要注意とされ、背向は不密着でも走行できるとされています。
今回の岐南駅では、この背向方向で、先端レールが開通していないにも関わらず、普通列車が通ってしまった、というもの。
そのため、先端レール(動く部分)が動かなくなり、次の岐南駅を停車する普通列車が発車しようとしたところで、出発側の分岐器が開通せず、そこで名鉄としても異変を感じたというものになります。
ポイント破損に気付かなかった、というのは、どうだろう。
時系列で考えれば、岐南駅に停車する普通列車がオーバーランした場合、直ちに分岐器破損が想定できるかどうかは微妙です。
駅のホーム側である副本線に進入ルートを構成した場合、オーバーランを考慮して、副本線からの出発側も分岐器の副本線側に転換するのが、一般です。
しかし、岐南駅は上り副本線側のホーム直前に第二場内信号機があることから、駅停車列車があっても出発側分岐器は通過用の本線側に転換されるようです。
名鉄の運行や信号扱いの担当者なら、地上設備は熟知しているはずなので、この分岐器破損を直ちに想定しなかった(或は「できなかった」)ところに、重大な問題点があると考えます。
電源喪失の原因としては雨水の進入とされましたが、名鉄のこの当事車と電機的には同じ構造の車両はJR東海やJR東日本にもあります。
連結器構造が違うので、雨水の進入では同じ結果には至らないかもしれませんが、電源喪失という点では共通の要素です。
他山の石とされないことを望みたいです。
6月に名鉄名古屋本線岐南駅で発生した、駅に停車すべき普通列車の電源が落ちて、オーバーランした「事故」で、今後の対応マニュアルをまとめたとのことです。
そもそも車両の担当者は、電源喪失は想定していなかったとのこと、どこかの発電所のようなことを仰っています。
記事スキャナ。
この件は、昨日のNHKラジオでも電源喪失の原因を詳細に調べた結果が分かったことを伝えていましたが、雨で電気連結器に雨水が入り、電気を切る回路が通電状態になったのが原因とのこと。
それと、分岐器の破損に気付かなかった点で、運行管理部門の社員に今後月一回の定期研修を新たに始めるとのこと。
この岐南駅オーバーラントラブルは、NHKなど報道機関は、車両故障の点を強調する論調ですが、最も遺憾とする点は車両故障よりも、分岐器が破損しても、進行可能とする信号が現示された点。
運輸安全委員会の調査対象になってはいませんが、インシデントの対象になるギリギリの事案。
分岐器は、進行方向によって、対向と背向があります。対向とは、分岐器の分岐する側の向きに走行する場合。背向とは逆に合流する向きに走行する場合。
対向は、分岐器の先端レール不密着による脱線や異線進入があるので、要注意とされ、背向は不密着でも走行できるとされています。
今回の岐南駅では、この背向方向で、先端レールが開通していないにも関わらず、普通列車が通ってしまった、というもの。
そのため、先端レール(動く部分)が動かなくなり、次の岐南駅を停車する普通列車が発車しようとしたところで、出発側の分岐器が開通せず、そこで名鉄としても異変を感じたというものになります。
ポイント破損に気付かなかった、というのは、どうだろう。
時系列で考えれば、岐南駅に停車する普通列車がオーバーランした場合、直ちに分岐器破損が想定できるかどうかは微妙です。
駅のホーム側である副本線に進入ルートを構成した場合、オーバーランを考慮して、副本線からの出発側も分岐器の副本線側に転換するのが、一般です。
しかし、岐南駅は上り副本線側のホーム直前に第二場内信号機があることから、駅停車列車があっても出発側分岐器は通過用の本線側に転換されるようです。
名鉄の運行や信号扱いの担当者なら、地上設備は熟知しているはずなので、この分岐器破損を直ちに想定しなかった(或は「できなかった」)ところに、重大な問題点があると考えます。
電源喪失の原因としては雨水の進入とされましたが、名鉄のこの当事車と電機的には同じ構造の車両はJR東海やJR東日本にもあります。
連結器構造が違うので、雨水の進入では同じ結果には至らないかもしれませんが、電源喪失という点では共通の要素です。
他山の石とされないことを望みたいです。