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震災『前』

 この週末は、土曜日が3月11日とあって、東日本大震災の被災地各地では慰霊祭が行われました。
 その中のうち仙台市南部の地域の慰霊祭に行かれた方の話には、ハッとする所がありました。
 悲しい話は数多くありますし、かつて神戸市でも多くの話を伺いました。

 東日本大震災は、津波による被害があまりにも特徴的です。
 地震動による建物崩壊よりも、この津波の陸上浸出による建物崩壊です。
 この津波被害により、今の我々でも東北地方の海岸地域に、「津波てんでんこ」という言葉があるを知りました。
 津波では、各々が自身を守って、さっさと逃げる、という意味です。
 三陸地方では、地形の特徴から繰り返し津波に襲われたこともあり、こうした言い伝えがありました。
 しかし仙台平野南部では近代に入り、堅牢な海岸堤防が造られたこともあり、津波が忘れられた面も否定できないかった、という一面があるそうです。

 あの日までは。

 その6年前のその日、大きな地震が起きました。
 地震の数分後、津波警報が発表され、数度の波高が訂正する発表があったところへ、予想外の津波が実際に襲来。

 翻って考えれば、今この地域に住んでいる者は、たまたま東日本大震災には遭っていないだけで、地震による災害(震災)前であるとも言えるのでは、というお話。
 東日本大震災の災害エリアではなかっただけで、仮に憂慮されている南海トラフによる巨大地震があれば、東海地方の海岸近くにいた者がさっと逃げられるか、というお話です。

 以前に弊ブログではこんな記事を書きました。2016年7月29日投稿:『前』はなかなか分からないものだが
 この時の記事主眼は、交通事故を取り上げ、気を付けていて防ぐものではなく、普段の行動の中に事故を起こす要素があるもので、事故はおきてから初めてその『事故前』が分かるもの、という内容です。
 この『前』には、災害、特に震災『前』も含まれることに気づきました。
 東海地方の人々、特に海岸に近い人の中には、6年前の東北地方の被災地域のような状況かもしれません。
 南海トラフによる巨大地震は、東日本大震災と同様に、巨大な津波が襲来すると予想されています。
 しかも東日本大震災では、地震の海底が動いた津波の波源域が海岸からある程度離れていたため、襲来には約10分の差がありました。
 しかし南海トラフによる地震では、震源域が陸上に近く、したがって波源域も海岸線に近いため、地震発生から数分の後に襲来すると予想されています。

 東日本大震災を他山の石とせずに、今只今は『震災前』なのかもしれないと、弁えることが大切だということをつくづく思いました。

 ちなみに、南海トラフによる地震だけでなく、海溝の地盤の動きによる地震は巨大な地震になりがちですが、さらにその地盤の動きがゆっくりだと、いわゆる「地震動」は陸上で感じられる揺れは少なくなり、そのエネルギーは津波に与えられることとなって、「あまり揺れなかったけど、巨大な津波だった」ということも起こります。
 いわゆる「津波地震」というものです。
 これ、陸上での揺れ(震度)は本当に小さめになり、しかし信じられないような津波。
 小さな揺れだと、果たして津波襲来を予想できるか。実際には気象庁から地震があれば津波情報が発表されますが、発表されてからでは遅く、海岸に近い地域では地震動を感じれば、直ぐに逃げねばなりません。
 備えあれば憂いなし、こうしたことに日ごろから備えておくことが肝要、ということを改めて感じた次第です。

年一回だけ運行のバス路線

 乗り物ニュースに面白い、私向けの記事がありました。路線バスには不思議な存在として、年間通じて一日だけ片道一回だけ運行という路線があります。
 そんな事実上、「無い」に等しいバス路線がなぜ存在するか?という内容。
記事:年1本しか走らないバス路線、なぜ存在? 背景にある「理由」とは

 いわゆる「免許維持路線」ですね。現在は路線乗合バスは免許制ではなく、許可制なので「免許維持」とはおかしなものですが、免許制時代からそのまま引き継いだ言葉です。
 この乗り物ニュースに記事にある路線、さらに免許維持路線については、弊ブログでも過去に書きました。
 2012年3月14日:「究極の免許維持路線・一年に片道一回の運行・京都バス95系統
 2013年3月23日:「一年に片道一回だけの運転系統が増加・京都バスの免許維持路線

 このうち2012年記事の内容が判明した時は、大きな衝撃でした。普通、免許維持路線と呼ばれるものは、週一回とか、その当時にもあった月一回、というものでしたが、年一回というのは、廃止に等しいものです。
 乗り物ニュース記事にもあった路線で、京都市左京区の北部山間部、大原と鞍馬を結ぶ、愛称「北山バーディ号」です。
 これ登場したのは、1986年だったと思いますが、京福電鉄の沿線広報誌にも掲載があり、「大原御幸(おはらごこう)の辿る道」という触れ込みでした。
 江文峠は、寂光院の庵主、建礼門院を訪ねて後白河法皇が鞍馬から辿った道筋。
 そこを辿る、という触れ込みで、運転を開始したものでした。
 当時は道路事情もあり、小型車での運転で、その当時の車両が最近まで使われていました。

 で、免許維持路線ですが、上記弊ブログ過去記事にもありますが、乗合バス免許制時代は、新たに事業免許を取るのは幾つか大きな障壁があるもので、廃止も難しい手続きがあり、廃止も容易ではなく、できるのは、運行回数の調整、すなわち減回。
 その究極な減回が週一回とか月一回で、名目上走らせていますよ~というもの。

 免許制時代は、あくまで「免許」で、免許申請の際には審査が行われます(した)。
 申請者の素性ではなく、申請内容に競合関係が在るか無いかを審査するもの。
 その結果、排他的な免許が下り、事業が始められることになります。
 事業を止める(廃止)する際は、沿線自治体から同意書を得て、それから廃止の申請を行います。
 一度廃止すると、サラの状態になり、競合関係にある他社があればそのエリアに含まれてしまいますので、何等かの事情で再度免許を申請するのは難しい場合もあり、そのため「生かしておく」という意味で、「名目上、運行している状態」の免許維持路線となります。
 その究極な「運行している」が、年片道一回で、それが京都バス(株)で四つの路線(系統)で、他に大阪府の近鉄バスに年一回運行という路線があります。

 なお、乗合バスは現在は免許制ではなく、許可制いなっており、言葉は違いますが同じような関係と考えて差し支えないです。
 ただ競合関係の審査は行われないので、許可審査の審査内容は、ほぼ申請者の素性(事業継続性)ぐらいです。

 その京都バス(株)、3月18日にダイヤ改正が行われます。
 乗り物記事ニュースとなった、北山バーディ号ですが、乗り物ニュース記事には、継続して運転されるとありますが、京都バスの新時刻表には掲載が無く、実際どうなるのか今は分かりません。
 それと北山バーディ号の通る江文峠は、新たに55系統大原~貴船口間系統が新設されるようで、めでたく年一回の究極免許維持路線からは脱することになりました。
 その一方で、95系統大原~鞍馬間の時刻が見当たらず、どうなるのか気になっています。
 仮に運転されることとなっても、完全に52系統と競合(全く同じルート)なので、年一回の究極免許維持ではなくなります。

 京都バス95系統とその出庫便のルート。
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 2013年に増えた年片道一回の区間。
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 95系統の車両。このタイプが、1986年の運転開始から使われてきました。数年前に廃車となっています。
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 末期は大変でした。運行途中で、ドアの空気シリンダがおかしくなり、自動でドアが開閉できなくなったりもしました。

 車体横の北山バーディ号の看板。毎週運転されていた頃のものです。
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 大原の案内所で保管されており、寂光院道経由の出庫便が到着すると、案内所の係員が取り付けていました。

***
 しかし、江文峠を通る52号系統、大原~貴船口間の路線、設定意図がよく分かりません。
 なんで貴船口なのか。貴船方面ですと、貴船まで行く33号系統は、貴船口ではなく、貴船口駅前が営業区間の発着。
 折り返しで、貴船口まで来ますが、その貴船口で乗り継ぎができるのであろうか。
 できたとすると、貴船口停留所~貴船口駅前停留所間が33系統の事業区間外となります。

北陸新幹線南回りルートでほぼ確定

 このブログで何度か書いている北陸新幹線の延伸計画ですが、敦賀~京都間は小浜経由となったのに続いて、京都~大阪間のルートも南まわりルートとほぼ確定したとのことです。
 昨日(15日)の各マスコミ報道で伝えています。

Yahooニュース:北陸新幹線 京都~新大阪「南回り」正式決定
京都新聞記事:北陸新幹線・敦賀以西、早期着工を検討へ 与党PT

 敦賀~京都間は、小浜経由とするルートですと、京都駅へは北から入る形となり、線形としてはそのまま自然に南下しそうです。
 Yahooのニューストピックにあった、関テレ(関西テレビ)ニュース画面のキャプチャから。
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 松井山手は京阪奈丘陵に広がる住宅地で、けいはんな学研都市も近くにある新興地。京都市内・大阪市内へ高速バスが運行されており、潜在的な需要は高い地域。
 距離的に、京都又は大阪への需要はグローバルが国土幹線交通としては合うものではありませんが、対首都圏(ありていにいえば東京)との需要を考えると新幹線の高速鉄道需要はありそうです。

 ただ少し危惧するのは、小浜付近から京都駅へ南下すると、京都盆地を地下で通ることになりますが、京都盆地は地上から見ればただの盆地ですが、地下水が大量にあります。その量は琵琶湖に匹敵するほど。
 地下鉄建設でも各地で出水みられましたが、地下鉄は地下でも比較的浅い所を掘りました。
 新幹線は大深度地下を通すことなり、まさに水の中を通すようなもの。
 その施工技術をどうするかです。
 それと京都盆地は遺跡(平安京の遺構)でもあり、新幹線経過地の遺跡発掘調査が必要です。

イタリアで取材中に火山噴火・日本の男体山が活火山指定・他火山の話

 火山の話題、三題です。まずツイッターで知ったことですが、イタリアのエトナ山という火山が噴火し、その様子を取材中の英国BBCの取材クルーが火山灰や噴石などが降る中を逃げ回るという様子があったそうです。
ANAニュース配信:火山噴火の“瞬間” 噴石と蒸気のなか逃げる記者(動画あり)
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 雪原の向こうの峰で突然噴火している様子が写っており、2014年9月27日の御嶽噴火もこんな感じだったものだなと、改めて思った次第です。
 あんな間近で噴火が始まったら、ひとたまりも無いです。
 しかしこのエトナ山は火山活動が観測されていたのに、あんな近くまで行けたのですね。

 詳しいデータが無いので何とも言えませんが、日本の活火山で活動中の火山ですと、入山規制が布かれます。一時の御嶽のような火口から数キロの範囲は入らない方がよさそうな噴火ですが、その辺りは国の事情が違うからでしょうか。
 このエトナ山の噴火は、いわゆる水蒸気爆発だったそうで、2014年の御嶽と同じようなタイプの噴火。
 ただエトナ山の場合は、少し前にマグマを流出させる噴火があり、積雪地で積もった雪が溶けて地下水となり、それが火山の熱源で水蒸気となり、圧力が高まった所で「バーン」と爆発した、という次第。

・奥日光の男体山が活火山に認定。
 少し前にニュースで気になっていましたが、栃木県の奥日光の男体山が、活火山に認定されたそうです。
NHKニュース:栃木の男体山 新たに活火山に認定へ(動画はありません)

 男体山は、最後の噴火がおよそ1万7000年前だったと考えられ、活火山とな認知されていませんでした。
 しかし近年、火山灰の堆積層がみつかり、その年代は約7000年前。
 その時期に噴火したとすると、過去おおよそ1万年以内に噴火、という活火山の定義に当てはまることとなり、男体山は活火山に認定されることになる、ということです。

 奥日光の観光地、華厳の滝や中禅寺湖、戦場ヶ原は全て男体山の火山活動によるものです。
 谷の水路を男体山の噴火によって流れ出た溶岩が堰き止め、湖となり、そこから流れ出る水が滝となって、中禅寺湖と華厳の滝が出来上がりました。
 戦場ヶ原は、男体山が少し崩壊した火砕流が埋めつくしたところで、水路(河川)の流れと火砕流の砕石物がまじりあって、湿地帯を構成し、戦場ヶ原が構成されたものです。
 こうした「地勢を作る」活動が、過去のものとは限らず、今も活動の機を伺っていると考えた方が正解ですね。

・乗鞍岳5000年前に噴火か
NHKニュース:乗鞍岳 500年前水蒸気噴火か(動画あり)

 地質調査から500年ほど前に水蒸気爆発があったらしいということが分かったというもの。
 500年前ですと江戸時代。記録が残っていそうなものですが、近くに人はいたかもしれませんが、中央からも地方の司処からも遠く、権力者の目の届かないところの御山ゆえ、噴火が起こっても記録に残すような立場の人がいなかったのかもしれません。
 水蒸気爆発は、火山噴火としては極めて表面的なものですが、乗鞍でもマグマ噴火はかつてはありました。地質時代になりますが、9200年ほど前と9600年ほど前に大爆発があったそうです。
 

 火山噴火というと鹿児島県の桜島。1914年(大正3年)の噴火は、激しい噴火で流動性の高い溶岩が大量に流出し、島の東の方へ流した結果、大隅半島とつながってしまいました。
 この時代は日本全国に詳細な地形図が作成された後の時代ゆえ、噴火による溶岩流出で村落が埋まる前の地形図が残っています。
 このような災害は決して過去のものではなく、今後将来に亘り、またあるのかもしれません。

 そもそも桜島は、大きな姶良火山の一部であります。
 阿蘇山と並んで日本を火山灰で気候変動を起こすほどの火山噴火を出した火山で、大隅半島と薩摩半島は、かつての姶良火山の外輪山。
 火口原(カルデラ)に海水が入ったのが鹿児島湾で、桜島はかつての姶良火山の中央火口丘でもあります。
 今でこそ、鹿児島市に火山灰を降らせて「困ったな」という桜島ですが、歴史的には日本国を揺るがす程の噴火にもなりました。有史以前の話ですが。

平山晶子さん&小泉悠さん・クラシックコンサート

 昨日はいつもお世話になっている、ピアノストの平山晶子さんと、ヴァイオリンの小泉悠さんによるクラシック演奏会があるということで、拝聴に行ってまいりました。
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 クラシック拝聴記は、アメブロの記事とダブルポストに致します。
 今回の演奏会は、池下の日響楽器で開催。
 外のウィンドウガラスには、開催のお知らせ。
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 二階が広いホールになっており、そこで演奏会が行われます。
ピアノはKAWAI。
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 何か象徴的にヴァイオリンを飾ってあります。
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 このヴァイオリンの正体は後程。

 演奏会曲目。レジメは配布されませんでしたので、メモから。
・エルガー 愛の挨拶
・サラサーテ チゴイネルワイゼン
・フォーレ 夢のあとに
 復元楽器、アルティーダによる演奏で、聴き比べ(象徴的に飾ってあったヴァイオリン)
・モンティ チャルダッシュ
 小泉さんのヴァイオリンで
・モンティ チャルダッシュ
 ピアノソロ
 ヴェートーヴァン エリーゼのために
・ヴェートーヴェン スプリングソナタ
 アンコールとして
・タイスの瞑想曲

 演奏会場としては小規模なので、とてもいい空間ですね。
 音の響きもいい。
 ピアノの平山さん、演奏始まる前はニコニコですが、いざ演奏が始まると、いつもの通り厳しい顔。
 何度か書いていますが音楽職人です。

 ヴァイオリンの響きも、改めて良さを感じました。
 象徴的に飾ってあった楽器というのは、名器のストラディバリウスのある楽器を正確に復元したもので、部品から裏に取り付けて響きに影響するもの、表面のニスまで正確に模写した楽器だそうで、その演奏を聴くというのも、今回の演奏会の目的だそうです。
チャルダッシュの演奏でしたが、音が高い割には幅の広い、とても心地の良い音。
 この音はとりこになります。
 たしかに名器、ストラディバリウスをほうふつとさせるものです。
 聞き比べ、チャルダッシュの小泉さん楽器によるものは、全曲ではなく途中まで。
 アルティーダ。演奏会後に改めてじっくり拝見できました。
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 ちなみにお値段160万円だそうで、池下の日響楽器において販売しているそうです。

 本当に心地のいい音。
 最高の楽器で、演奏者さんも最高の技量で初めて演奏が発揮されるものですね。

名古屋城天守閣木造化へ開始・テレビ塔耐震化補強工事

 このところ、ちょっとPC作業が立て込み、こちら本家ブログの更新が滞ってしまいました。その中でも特に気になることは、まとめておきます。

 名古屋城天守閣木造化予算措置。数日前に名古屋市議会の委員会において賛成多数で可決され、3月23日の本会議において可決し、天守閣木造化の事業が始まうこととなりました。
 中日新聞にも記事があり、スキャナ取って整理する時間が無かったので、web記事をリンクします。
 後日、スキャナ取ったものに差し替える予定です。
記事:名古屋城天守閣を木造復元へ 委員会で予算案可決
記事:名古屋城天守閣木造復元を決定 総工費500億円

 河村市長の肝いり事業が始まることになりました。河村市長のキャラクターもあって木造再建に反対していた派もありましたが、コンクリート造りのまま補強或いは再建したとしても、耐久性の面から木造の方が、いわゆる「コストパフォーマンス」が良いということで、木造化へとなったもののようです。

 いよいよ天守閣木造化が始まることになりました。本丸御殿の木造再建事業が始まっており、これとともに徳川時代の名古屋城が甦ることになります。
 このブログ読者様の中でも賛成・反対双方の方がおられ、市民の間でも賛否両論です。

 反対の方の多くは市税に影響する、ということもあるそうですね。
 だからなのか、賛成派は、私のような名古屋市民以外の方に多いようです。

 ツイッターに東海テレビの夕方ニュースoneのリンクがあり、映像のキャプチャ画像があり、保存しました。その東海テレビニュースのリンク先は、既に消えています。
 天守閣木造化へのタイムテーブルです。
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 これによれば、今年11月には入場禁止の措置が取られるとのこと。これは木造化によるものなのか、耐震の面で不安ゆえに入場制限をおこなうと報ぜられたものなのか、どちらなのかはわかりませんが、現在の名古屋城天守閣に入れるのは、今年の10月までとなりました。

 今は詳しくは書けませんが、5月頃には私、ちょっとした事情で名古屋城の入場はほぼフリーとなる見通しとなりましたが、それも10月までなんですね。
 そして現在の天守閣解体が19年9月から始まるとのことで、こんな眺めもあと2年です。
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 もう一つ、栄のテレビ塔が耐震補強工事で展望台休止となるそうです。これもツイッターで一報を知りました。
 読売記事がありリンクです。
記事:名古屋テレビ塔、初の耐震化 工事中展望台休止

 テレビ塔は今はテレビ電波を出していないので、テレビ塔とはおかしな名前になりましたが、名古屋市中心のシンボルとして展望塔として営業を行っています。
 そこで耐震補強を行い、地震に耐えうる対策を施して将来に亘って永く続けていこうというものです。
 そのため、一時的に展望台などの営業を休むことになります。
 再開は、2020年を予定。


 この二つは、名古屋市観光の大きな目玉。御城の天守閣が一時的に無くなり、名古屋テレビ塔に入れなくなると、この期間は遠来の観光客に大きな異教を与えます。また来名者の現象にもつながります。
 そこがちょっと気になる所ですね。全国的に、或いは全世界的に広く周知しなければと思います。

 観光ルートバス、メーグルにも影響しそうです。
 沿線観光地のうち、御城とテレビ塔が抜けると、ノリタケの森と徳川美術館・徳川園、さらに文化のみちの三か所だけになり、これも広くPRしなければなりません。
 3月第二日曜日は名古屋市内で、ウィメンズマラソンが行われ、観光ルートバス・メーグルは終日運休となります。
 この終日運休を知らずに名古屋駅の乗り場へやってこられ、途方に暮れる方を見かけています。
 そうしたことの無いように、そのPRの面で強い対策が必要かと思います。

座席の無い名古屋観光ルートバス・メーグル

 今日は、名古屋能楽堂へ行ってまいりました。名古屋駅からのルートで、以前は「名古屋観光ルートバス・メーグル」を使っておりましたが、昨今の混雑は激しく、障害のある身にではとても乗れたものではなく、別の近くを通るバスで少し離れた停留所で降りておりました。
 しかし今日は、小雨が降ったりする天候でしたし前車の発車直後であったこともあり、名古屋駅停留所の乗り場に来ました。幸い、メーグルの列には腰掛もありますし。

 発車の10分ほど前になると、係員の「メーグルお待ちの方は、前に詰めて二列でお並びください。」後ろを見ると長蛇の列。
 これまで日曜日で見かけたような、上屋からはみ出て人の渦。
 しばらくすると係員の増車要請の電話が始まりました。
 メーグル専用車は中型の車両。とても乗り切れないだろうな、と思うと、やってきた車両は大型の汎用車。メーグルラッピングの一般大型車です。
中型の専用車
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大型の汎用車
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 今日、乗車の便はこれが来まして、一番最初に乗ったのは私。
 いつもの通り、車両右側中扉お向かいの席に座ろうとしたら、こ、腰掛が無い!全て折り畳まれた状態。
 この車両は車いす対応の車両なので、車いす乗車では、車両右側の1人掛け腰掛は折り畳まれます。
 4脚有る右側腰掛が畳まれて、車内は広い空間。
 私、思わず発した言葉「椅子が無い!」
 係員が言うには、「混雑対策で椅子を折り畳みました」。
 車両左側のサイドシート(横向き)の優先席腰掛に座る方法もありますが、そんなに込むと、足を踏まれる恐れがありますし、あの席はかかとを後ろへ引けないので、座りたくありません。
 係員に、中扉お向かいの腰掛を出すように言うと、私の状況を見て(杖突いた状態)、腰掛を出してくれました。

 しかし、そんな腰掛を折り畳み、座らせないほどの混雑は尋常ではありません。
 思わず、かつての山手線、サハ204形や戦後まもなくのモハ63000を連想しました。この両者、あまりにも激しい混雑ゆえ腰掛を撤去してしまった車両(電車)です。サハ204形は朝ラッシュ時のみ腰掛撤去(折り畳み収納)で、それ以外は出されるものです。
 名古屋観光ルートバス・メーグルについてはこれまで何度か激しい混雑であることを書きました。
 登場当初は、小さい(中型車)ゆえの混雑でしたが、そんな大型車をもってしても、腰掛を使わないほどの混雑は、メーグルの利用者層の多くは遠来の観光の方を考えると、サービスの点でいかがなものであろうか。

 そして乗車した便は、本当に超満員の状態で名古屋駅停留所を発車。
 人の多さから乗り場の様子はしかと確認出来ませんでしたが、人の隙間から見えた漢字では、どうも乗り切れなかった人がいたようです。
 右側腰掛撤去(折り畳み)でこのような状態で、もし仮に腰掛が出ていれば、本当に何人かは乗り切れなかったと思います。

 メーグルは次の停留所は、トヨタ産業技術記念館。
 乗り場にどう見ても20人近くは並んでいます。
 降りる人がいますので、その分は乗れますけど、前扉からは乗れずに、とうとう運転士からは「後ろからも乗って下さい」と案内。
 料金(運賃)はどうするのかと思いますが、メーグルのお客さんは殆どが一日乗車券ですので、無理して前から乗せる必要はありません。

 とにかく、メーグルはあまりにも込み過ぎです。
 このブログを、名古屋の観光で検索の結果見つけられた方は、土日や連休はメーグルはルートに入れない方が無難であると申し上げたいです。

路線バス運行時刻の調整は何かと難しい

 4月1日に、家の近くを通る路線バスの運行時刻がダイヤ改正となります。ここ数年、ダイヤ改正と言いながら実質変化の無かった運行時刻が、今回では回数の変更は無いものの、一宮駅方向の発車時刻が1分遅くなります。
 この路線は、日常的に遅延が多く、バス停で知り合った方も「昨日は○分遅く来た」とか「昨日の○時○分は来なかった」とかいう会話をしたことがあります。
 こんな状況は、バス営業所でも把握しているそうですが、これまで運行時分(走行時間)の調整は行われてきませんでした。
 しかし今回、一宮駅方向の発車時刻が1分遅くなり、一方で一宮駅から発車する方向の時刻は変わっていないので、遅延となる区間で運行時分調整が行われたようです。
 ただ1分程度では、平均遅延時間には足りないとも思います。

 一方で、路線バスの運行時刻の仕組みを知る者としては、この1分の所要時分の増は思い切ったことをしたと思います。
 この地元路線全線の停留所の時刻を調べたわけではなく、利用している停留所がたまたま1分遅くなっただけかもしれません。
 路線バスの所要運行時分は、そのまま勤務時間の算定に結び付きます。
 仮に運行区間全線で1分の増であれば、特定の便だけ1分増ということではなく、一日の運行便全てで1分増となり、仮に20回の運行だと、一日の勤務時間は20分の増。
 一か月では600分の増。これが勤務時間に反映されることとなり、担当乗務員の勤務時間が増えることで、平たく言えば給与、或いは勤務時間の上限に達する場合もあれば、乗務行路の変更も有り得ます。

 そもそも、バスの運行時刻は、道路の空いた状況で運行時分を測っており、遅延が頻繁だから、という理由では運行時分の増は、しにくい構造です。
 路線バスは、遅延は許されますが、早発は固く禁じられています。
 道路が込んだ前提で運行時刻を設定した結果、何かの調子で空いた場合に早発の連続となれば、停留所で時間調整を行わなければなりません。
 第一、運行時分が短い方が、勤務時間の算定は少なくすることができます。つまり渋滞等で遅延した場合は、運転士の持ち出しとなります。こういうことがバス事業はブラックだと言われる所以ですが。
 公営バス事業では、遅延した場合は遅延時間に対して遅延手当が支払われているところもありますが。

 そんなことを考える、停留所の新時刻表です。

 名鉄一宮BTの時刻表、行き先の文字フォントが変わります。
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大阪市営地下鉄・バス民営化へ

 ツイッターで知りましたが、予てから提案されていた、大阪市交通局の高速電車事業(地下鉄)と自動車事業(市バス)が民営化される決議案が可決され、ちかてつと市営バス事業が民間事業に移管されることとなりました。
毎日新聞記事:民営化の議案可決 18年4月に移行へ
NHKニュース:地下鉄民営化 条例案を可決
Yahooトピック:<大阪市営地下鉄>民営化の議案可決 18年4月に移行へ

 民営化ですが、議案としては市営交通事業の廃止で28日、維新の会、自民、公明の賛成多数で可決されたとのことで、2018年4月に民営事業者に移管されるとのことです。
 新会社は「仮称・大阪地下鉄(株)」。昨年12月に発足したもので、大阪市が100%株式を保有するもの。
 市営バス事業は、大阪市の外郭団体のような存在の大阪シティバス(株)に移管されるとのこと。大阪シティバスは以前の大阪運輸新興(株)。名前からして交通局の天下り先団体のような組織で、当初から大阪市営バスの運行業務を受託していたほか、USJや南港地区に自社路線が少数ながらあるようです。

 だからどうなんだ、と問われればそれ以上のものでもなくそれ以下でもないですが、交通局は大阪市の事業の中でも結構聖域だと伺っていました。
 そこに、ある意味斬り込みをかけたような感じなのでしょうかね。

 公営であろうとも民営であろうとも、運輸事業には変わりはないわけで、民営化で事業展開がやりやすくなる、という意見がありますが、地下鉄駅構内は道路の一部となっていますので(大阪市交通局の地下鉄は軌道法準拠なので特に)、売店などの設置は道路管理者の意見が必要になり、直ちにどこにでも売店ができるような機動性は、刺して期待できないと思います。

名鉄名古屋駅再開発の案を公表

 名鉄から予てから話があった名鉄百貨店など、名鉄名古屋駅一連の建物を再開発する案を公表しました。
名鉄からのニュースリリース:名鉄名古屋駅地区再開発全体計画(PDF)

 示された案の中から再開発区域。
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 これによれば、上物の建物の他、鉄道の駅も拡張することが示されています。
 青線で囲った区域が再開発対象とのことで、北限がロータリーの少し南ということは、現在の北口改札の部分までが再開発の対象区域ですね。
 駅構内自体はもう少し北にもありますが、そちらには手を付けない様子。

 そして上にはこんな建物が建ちます。あくまで案ですが。
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 駅部分は、現在の3面2線が4面3線に拡張されるそうで、増えた1線は、中部空港行き列車の発着とするそうです。
 ということは、この1線は通抜式ではなく、終端式の線路ということみたいです。

 低い部分は商業施設、さらにオフィスとレジデンス(住居部分・早い話がマンション)。
 マンションは駅の敷地にあり、徒歩時間から、ビジネス展開をなさる方には最高の住環境かもしれません。

 今後は今年2017年度は、地権者や行政との手続きや調整、都市計画決定を経て、2022年度に工事着手予定とのこと。

 何度も書いていますが、名鉄の名鉄名古屋駅は最大の乗降客。主要中の主要な駅です。
 鉄道の運行は、一日たりとも休むことはできず、工事中はどのような措置をとるのか、そこが最大の気がかり。

 もう一つの気がかりは、名鉄百貨店の存在。新しいビルには商業施設ができるとはしていますが、名鉄百貨店がどうなるのかの言及はありません。
 名鉄百貨店はナナちゃん人形の所有者。
 ナナちゃんの行方もどうなるのか、気がかりです。名古屋の名所の一つなのできっと残るとは思いますが、名鉄百貨店あってのナナちゃんです。
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京阪電鉄の有料座席指定車プレミアムカー・8月から運行開始

 ツイッターでも話題になっておりましたが、京都新聞web版記事からです。京阪電鉄で8月から特急列車に座席指定料金が必要な特別車プレミアムカーを連結し運用するそうです。
記事:京阪特急の座席指定車両、8月運行へ 叡電には新観光車両

 これ、以前に構想が発表され、弊ブログでも取り上げました。意外と早く実現するようです。
 たしか発表された構想では、座席指定を行うものの、駅では指定席券の発券は行わず、スマホなどのモバイル機器でネット予約する発券方式であったような記憶です。
 今回のこの新聞記事では、この点は触れていませんが、京阪電鉄の公式リリースにありました。
京阪電鉄の公式リリース: 平成29年8月20日(日)サービス開始!

 これによれば、プレミアムカーの料金、乗車区間によって違うのですね。
 どうも区間制のような制定で、淀屋橋~樟葉と枚方市~出町柳で400円。淀屋橋~出町柳間の全線で500円とのこと。

 そしてこのプレミアムカー券について、事前に「プレミアムカークラブ」に会員登録しておき、2週間前から列車発車時刻の3分前までにネット予約して、クレジット決済とのこと。
 さらに駅売りもあり、発車時刻3分前まで、停車駅のインフォステーションで現金で購入とのことです。

 このプレミアムカー連結列車は特急列車の全てではなく、平日は上り7時台~22時台まで、下り6時台~22時台まで 、土休日上り6時台~22時台まで、下り6時台~22時台まで、とのこと。

 プレミアムカー導入の他に、京阪電鉄ではホーム柵とドア導入を推進するため、京阪電鉄の電車の特徴的なしゃりょうである5扉車の5000系を運用から外す(つまり廃車?)する方針のようです。
京阪電鉄の公式リリース:平成32年度を目途に、京橋駅においてホームドアの整備に着手

 ホーム柵は、一日の乗降人員が10万人を超える駅では整備するよう国土交通省から通達が出されており、これに従うものですが、ホーム柵・ドアで最大の難点は、車両のドア位置がまちまちで、ホームドアの位置はほぼ固定なので、車両のドア位置を統一しなければなりません。
 京阪電鉄は、3扉の一般通勤用車両が大部分で、これに8000系の特急用2扉車と、通勤用の5扉車5000系があります。
 この5000系5扉車は、扉を引き込む戸袋部分が連続するような、ちょっと無理強いな構造で、当然ホームドアでも5扉対応は難しいです。
 そこで5扉車の5000系は、他の3扉車に置き換えることで、ホームドアを解決することになったようです。
 3扉車でも、車両形式によって扉位置が微妙に異なることから、それに対応したホームドアの開発を行うとのことです。

 5扉車の5000系は、いよいよ終焉なんですね。19mの車体に両開きのドアがある姿は、本当にドアの連続です。
 元々は、枚方市~萱島間を各駅に停まる区間急行の混雑が極端に激しかったことから導入された5000系で、アルミの車体で、四角張った構造。
 この四角い車体は、私好みな通勤型車両です。
 5扉も終日5扉を運用しているわけではなく、一つおきの2つの扉はラッシュ時専用で、昼間はその部分は腰掛が天井から降りてきます。
 そんな区間急行用5000系も、大阪市営地下鉄谷町線の大日延長で、京阪線のお客さんが谷町線へ移行したこともあり、区間急行の5扉5000系の重要度は下がってしまいました・
 さらに5000系の編成に、枚方市内御殿山駅近くで置き石による脱線事故で一両が廃車となり代替新造が図られました。
 そんな思いがいろいろある5000系も終焉近いです。

名鉄で新型車両を計画

 名鉄で新年度の投資計画が発表され、鉄道線用の高速対応の通勤型ではない一般用車両を計画しているそうです。
 名鉄の車種は、大きく分けると100km//hの6R一族(6000系初期型)、110km/h対応の6R(6000系後期以降など)、同じく110km/h対応のクロスシートのSR(5300・5700)、5000、120km/hのVVVF制御3R(3000番台)、一般車併結特急用の1200(B2)、2200(C2)、空港特急用の2000があります。
 それぞれ併結できたりできなかったりと運用上の制約があり、そこがいわば鉄道ファン諸氏に人気がある所ですが、運用の制約が現場での取り扱いがややこしくなっている面があります。
 SR(スーパーロマンスカー)と称される5300・5700は2扉車ながら車内はクロスシートで、パノラマカー以来の面鉄の雰囲気を今に伝えている車両です。
 しかし最高速度が110km/hで、特急列車が120km/hで運転される本線では、ダイヤに載せるのが難しく、運用の乱れの際に、特急列車の代替運用に5300・5700を入れるのは難しいです。
 そこで運用の汎用性を高めるために、この5300・5700の後継となる車両を建造することとなりました。
 建造と言っても、車体はそのまま使い、走行部分と電機部品を新調するもの。
 つまり一時期、あった3700形や7300形の逆バージョン。

 この5300・5700形の車体を用いた新型車両は、当然VVVF制御の交流モータの車両となり、最高速度120km/h対応。
 名古屋本線の急行運用にも十分耐えうる車両となり、さらに転換クロスシートの車両が名古屋本線で日常的に充当することができます。
 さらに、運行時刻の乱れ→運用の乱れの際には、そのまま一般車特急のスジに載せることができます。
 また少しながらある6R車の急行運用をこの新型SRに置き換えられ、名古屋本線の急行列車は全て120km/h対応車となります。


 そうか、名古屋本線で急行用の2扉クロスシート車が登場するのか。
 近頃、一宮でさっぱり見かけなくなったのは、こうした運用の制約もあっての事でしたが、日常的に急行運用に入るのか。
 正直、困ったな。
 障害がある身では、クロスシートは通路側にしか座れず、ドア付近のサイドシート(ロングシート)の優先席が便利とする立場から、微妙です。
 一般的には、長いサイドシート(ロングシート)よりはクロスシートの方が喜ばれますので、仕方がないか。

 さて、この新型SR車両。登場時期はいつごろか。それは、この記事の投稿日をご覧ください。

JR発足30年

 昨日4月1日は、エイプリルフールのほか、JR各社が発足して30周年です。実際にはこれの少し前に設立がなされているはずですが、公式には昭和62年4月1日発足、ということになっています。
 大赤字の日本国有鉄道を分割し、組織を解体して、鉄道事業と自動車事業を新たに発足した、六つの旅客鉄道(株)に継承したもので、それから30年の月日が流れました。
 昨日は、マスコミでもレゴランド開園に続き、何度かニュースで報じられました。
NHKニュース:JR各社 きょうで発足30年
神戸新聞記事:JR発足30年 ローカル線の経営に明暗

 旧国鉄は経営的には大赤字で長期債務も37兆円を超すような状態で、国家としてどうにかしなければならない状況でした。
 さらに旧国鉄は接客の面で「親方日の丸」の意識からか、極めて官僚的、さらにつっけんどんな対応で、これを民間のやり方に変えたい、という意識からの面でも分割民営化が推し進められたものです。
 分割は、千代田区丸の内の国鉄本社で物事を決めるのではなく、各地域にあった運営をしよう、さらに広い日本を一律で運営するよりは地域にあった運営をしよう、ということで本州を三分割と三つの島の旅客鉄道会社、さらに全国一律で経営する日本貨物鉄道会社の計7社に分割したものです。

 30年前、ブログをやっていたらどんなことを書いただろうな。
 30歳以下どころか、「記憶」という点からすると、40歳以下の方は殆ど国鉄の感覚は無いだろうと思います。

 昭和62年3月31日、実は国鉄の主要な線は大混乱に陥っていました。
 「謝恩フリーきっぷ」という昭和62年3月31日限り有効のフリー乗車券が発売され、この切符は乗車券部分だけでなく自由席の急行・特急列車に乗れるというもので、長距離列車の自由席部分は大混雑、大垣夜行も混雑の極みで、急遽、救済の臨時列車が運転されたと、後になって知りました。
(青汁の始まりらしいです。救済=キューサイ=青汁、隠語です)

 そんな状況の中、東京駅からJR旅客会社の主要な駅へ向けての記念列車が発車するということで、大混雑のホームの中、「国鉄からJR」というキーワードのようなセレモニーがあり、当時の橋本運輸大臣がセレモニー的に発車合図をやった、ということをNHKテレビで見ました。
 その出発ホームは大混雑、新幹線も謝恩フリーきっぷで乗れたので、これも大混雑、どこも大混雑の中、国鉄最後の日となりました。

 私が子どもの頃、というかも少し大きくなってもですが、国鉄のことを「汽車」という方がとても多かったです。
 さすがに昨今は「汽車」という言葉は聞かれませんが、その汽車をよく耳にしていた頃に一度だけ「省線」という言葉を聞きました。
 省線、何だろう?とその時は思ったものです。

 後になり、昔の鉄道省。日本国有鉄道が発足する以前の国鉄組織。
 その省の耳朶は変遷が幾つかありましたが、その省の頃の感覚のままの方がいらしたのですね。
 三公社の国鉄公社が発足したのは1949年(昭和24年)6月1日。この辺は空で言えます。
 今年JR発足して30年ですので、国鉄公社が発足して30年経過では1979年(昭和54年)頃になりますね。
 そうやって物差しを考えています。

 ちなみに、国鉄組織の変遷をサラッと書けば、次の通り。
 1872年(明治5年)の鉄道開業当時は、工部省鉄道寮
 1877年(明治10年)工部省鉄道局。局へ格上げ
 1885年(明治18年)工部省を廃止し、鉄道局は内閣直属の機関
 1890年(明治23年)内務省鉄道庁
 1892年(明治25年)逓信省鉄道庁
 1893年(明治26年)逓信省鉄道局
 1897年(明治30年)鉄道作業局(逓信省の外局として独立)
 1907年(明治40年)帝国鉄道庁
 1908年(明治41年)鉄道院
 1920年(大正9年)鉄道省
 1943年(昭和18年)運輸通信省
 1945年(昭和20年)運輸省
 1949年(昭和24年)公共企業体国鉄公社
 1987年(昭和62年)国鉄改革で公共企業体国鉄公社は国鉄清算事業団に改組

 マスコミのニュースでは、JR各社の入社式があったことも報じています。
 そのどこかで唱えられたそうですが、安全綱領というものがあります。

一、安全の確保は輸送の生命である
一、規程の順守は安全の基礎である
一、執務の厳正は安全の要件である

 何かニュースでは違うこと言っていたな。今は少し違うのであろうか。

名古屋駅前JRタワーズの市営バスターミナル使用開始

 4月1日に、名古屋駅のJRタワーズ(旧名古屋ターミナルビル)のオープンがはじまり、名古屋市営バスのバスターミナルも1日から使用が始まりました。そこで昨日、見てきました。

 まずは場所。グーグルマップの画像から。まだゲートタワーの完成による修正は行われていないですが、この図の中央からやや左、「JPタワー名古屋駐車場」の文字の南(下)が新・市バスターミナルの位置になります。JRゲートタワーの本体から見ると「L」字の形になり、縦の部分がバスターミナルになります。
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 位置的にはJPタワーの裏手になり、随分北の方。
 名鉄名古屋駅からは遠い遠い。
 特に、工事で暫定措置として、道路上分散配置で、幾つかの系統は名鉄前、すなわちミッドランドスクエア前が乗り場となり、名鉄利用者の私としては随分便利になりましたが、バスターミナル開業で、そちらが始発。名鉄前は一部の系統を除いて停まらなくなりました。

 バスターミナルの車路。乗り場はお客さんが通る場所と車路の部分にはガラスの仕切りがあり、乗る位置には自動ドアになっていますが、降車場にはそんなガラスの扉は無く、車路の様子が見えます。
 降車場。
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 乗車場。
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 ここの下浅い所に、名鉄線隧道が通っています。

 JR東海の名古屋駅からは、桜通口改札から出てすぐ左へ曲がります。以前のJRバス乗り場へ行くルート。
 そこを通ると、こんな光景。
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 上の画像にも見えていますが、随所にこうした平面の乗り場の図が掲げられています。
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 しかしどうしたものか、乗り場の番号だけで、その乗り場から何番系統何行きが発車するのか、の文字がありません。
 つまり案内図としては全く役に立たないものです。

 近くにいた案内の交通局の職員に訊いてみた所、壁面はJRの管理で、交通局は手が出せないとのこと。
 具体的な系統・行き先の乗り場案内は、こうした交通局が設置した案内設備だけとなります。
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 全く、縦割りな構造で、困ったものです。JR側にお客さんのことを「慮る」気持ちがあれば、それこそそれを「忖度」して、交通局から資料を頂いて、壁面の案内図に系統・行き先を付記できるはずです。

 乗り場をグルリと回って、JPタワーの側へ回りました。
 JPタワーのショッピングモールからも出入りできます。
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 この扉から乗り場を見るとこんな感じ。
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 JPタワーの金鯱オブジェがある、エントランスからも通じています。
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 そのエントランスへ入ってみたところ、こんなミニ銀シャチオブジェがありました。
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 道路上の乗り場、名鉄前の停留所に停まる系統。
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 栄758改めC758、名駅16号系統は日常的に載りますが、名駅17号系統名古屋大学前行きは停まらないことになりました。
 これからは毎度、あんな北の方まで行かねばならないのかなぁ。栄へは、今後は名鉄バスに移行するかもしれません。
 manacaの乗り継ぎ割引も適用できますし。

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京都祇園白川の春のライトアップが中止・人多すぎ

 ツイッターで知った情報ですが、京都市の東山区、祇園の白川沿いで桜の時期に行われていた、ライトアップを今年は中止するということだそうです。
ANNニュースから:まるでホコテン…祇園の桜ライトアップ中止に(動画ニュースあり)

 祇園の白川沿い。白川自体は一部中断がありますが、岡崎の琵琶湖疏水から始まって、三条通を超えて、斜めに南西方向に流れ、知恩院へ至る華頂道の先で西へ向いて、東大路通を超え、祇園の北部に当たる地区のお茶屋さんが並ぶ地域を流れます。(グーグルマップの図を拝借)
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 この東大路通から西への部分、特に地図にある橋本町の辺りが一番の人気スポット。
 普段からいい雰囲気で、水路沿いは護岸のために桜を植えたいきさつもあることから(一般論からの推定)、春の桜の時期は観光客向けにライトアップを行っていました。
 しかしこの情緒あふれる路も歩行者道路ではなく、普通に自動車が通行できる路であります。

 以前に一度行きました。2007年の画像です。
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 行って、正直びっくりしたのは、石畳の道は歩行者道路(車両通行禁止)ではなく、普通に車両の通行が可能な道路でした。
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 たしかに地元の自動車も通りますし、その当時は多少人が多いながらも、上のニュースのような光景はありませんでした。
 ここ数年で、急に観光客が増えたのですね。
 いえ増えたのは、各種統計や情報で分かっていましたが、10年前2007年の様子はこんな感じでした。

 春の時期に京都へは何度か行っていますが、祇園白川の夜景を見に行ったのは、この年一回だけの様子でした。
 京都へは早い時間に寄り道して、さっさと神戸まで行っていましたからね。夜の京都は、東山花灯路がありましたが、場所(地域)が違っていました。

 人が増えるということは、躾や礼儀が出来ない人も増えるということです。
 車路に自然にはみ出して、自動車の通行を妨げるだけでなく、事故の危険性もあります。
 東山区は、「観光公害」という言葉が公文書(というか行政文書)に記されるほどですので、観光客の振る舞いで地元の方の暮らしに影響が出ているという印象です。
 ライトアップで人が集まり過ぎるで、ライチアップ中止も致し方ないかもしれません。

名古屋城本丸御殿の木造復元建造物が貸席可能に

 ツイッターからの情報ですが、木造復元の名古屋城本丸御殿が、一部貸席可能とするそうです。
財経新聞記事:名古屋城本丸御殿、1日2万円で部屋を貸出

 財経新聞って、初めて見る名前です。本丸御殿は昭和20年の空襲で焼失してしまい、以来御殿が無いままでしたが、数年前から木造建築で復元する事業が進められています。
 その一部が完成し、その部分は公開が始まっています。
 今後、全てが完成したら、部屋の幾つかを有償で貸し出すそうです。
 いわば「貸席」ですね。街中にある貸会議場のような性格。
 一日20000円程度になるとのこと。

 なかなか面白い事業です。いろんなイベントの会場が本丸御殿となると、中々の人気かと思います。
 ただし当然と言えば当然ですが、モノを使う(火・水なども)こと、他のお客さんもいることから大音量を出すこと、障壁などを保護するために、壁に立てかける物を置くことなどは、ダメです。


 関連して。名古屋城正門前の名古屋能楽堂も貸席が可能です。

NTTの電話がIP電話回線に切り替え

 神戸新聞web版記事からです。NTTの電話通信回線は、今後は交換機を経る方式から、インターネットの回線を用いたIP通信機器によるIP電話となり、全国一律3分8.5円とする方向であるそうです。
記事:IP電話、全国3分8・5円に NTTが24年にも

 つまり専用の「電話回線」の方式から、インターネットの通路であるweb(world wid eweb)の回線を経る方式として、各電話機が端末のIP符号を与えられる、IP電話となる方式なのだそうです。
 昨今のインターネットを用いた通信や、携帯電話の普及で、NTT電話(固定電話)の在り方が見直されることからの措置だそうです。
NTTの電話今後の在り方。(PDF)

 また交換機の生産も先が見え、機能維持の部品確保という点からも、交換機を撤廃して、パケット通信のIP電話に移行ということだそうです。


 現在のNTT回線は、電電公社時代のそのままの考えで、市内通話と市外通話の区分として、市外通話は距離に応じて、値段が変わる、というものです。
 回線の距離に応じて値段が変わるので、ある意味、鉄道と同じようなものですね。
 実際、逓信省時代は国鉄も逓信省の管轄でした。

 このIP電話の最大の特徴は、インターネット回線を利用することから、全国一律の料金にすることができます。理論上では、全世界も同じ料金にできますが、法制度からも今は適用自体ができないようです。
 この全世界も、NTT電話ではなく、インターネットの通信サービス(アプリ)を使えば、本当に無料で通話することは可能です。
 そんな環境の変化からのNTT電話のIP化ですが、いいことばかりではありません。
 IP電話を作動させるには、外部からの電力が必要です。
 昔のダイヤル式黒電話は、電気が通じていなくても利用可能でした。
 NTTの通信回線には、電話機に必要な電力も供給される仕組みです。
 しかし今は多くのお宅で、ファクシミリ付きの電話機であったり、留守番電話機能付きであったり、NTTから貸与の黒電話を使用しているお宅は、極めて少ないという状況。
 そこで、電力会社から電力が供給されることを前提とした、IP電話に切り替える、ということのようです。

 数年前、四国で大雪が降り、倒木であちこちの集落が孤立。孤立に加え、倒木で電力線が切断され、村の政策でオール電化に切り替えたお宅は、とんでもない状況におかれた、ということが報じられました。
 オール電化なので、暖房も電話も電力会社からの電力頼り。
 その電気が来なくなったので、暖房も使えなければ、お湯も沸かせない。
 電話もIP電話に切り替えてしまったので、電話も通じないで、物資の孤立どころか、通信の孤立まで招いてしまった、ということがありました。
 それを考えると、非常時もありえるとして、電話回線も必要なのでは、と思います。
 公衆電話も、10円硬貨専用の赤電話は、電力線が無くとも作動しますので、災害時には極めて重要な通信手段となります。


 余談ですが、国鉄分割民営化、JR発足からこの四月で30年です。
 国鉄は三公社五現業のうちの三公社の一つ。公社制度の残りの二つは、電電公社(電信電話公社)と専売公社(日本専売公社)です。
 今の若い方は、NTTと日本たばこ産業は、国の公社であったことをご存知の方は、どのくらいいるだろうか。

 もう一つ、ついでに、五現業とは、省庁の現業機関で、国営事業でもありました。
 郵政・含む郵便貯金・簡易保険(郵政省)、国有林野(林野特別会計)、印刷(大蔵省印刷局)、造幣(大蔵省造幣局)、アルコール専売(通産省)

神戸市の三宮駅東地区に高層ビル計画

 神戸新聞web版記事からです。神戸市の中心地、三宮駅の東側の地区に、バスターミナルも含む高層ビル二棟の再開発計画案があるそうです。
記事:神戸・三宮駅東に高層ツインビル? 再開発で提案

 構想ビル二棟、ツインビルとは、元気ですね。バスターミナルで、10年ほど前に完成したミント神戸のバスターミナルと重なる部分があるのではないかと思います。

 グーグルマップの画僧から。
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 画像左の高い建物はミント神戸。その右にビルの谷間にポートライナーの軌道桁があり、その右側の地区が再開発対象。
 ここには中央区役所と、元のダイエー(春にはオーパに変わるそうですね)の建物が含まれています。


 個人的には、ミント神戸の東の方はあまりくことはありませんでした。そこが再開発対象。
 つまりは私が行くことが無かったほど、高度利用されていなかったのを、高層ビル建設の再開発を行う訳らしいです。

 三宮は、JRの三宮駅にある、元のプランタンの建物が今はホテルに変わっているのですか、暫く来ないうちにかなり変わってしまいました。
 阪急の三宮駅も、神戸三宮駅に改称し、新たに建物を建てるということで、その様変わりは、浦島太郎状態になるかもしれません。


 ところで。もう一つ個人的な話。
 昨日、身体障碍者手帳の交付を受けました。内部機能障害によるもので、外観からは分からない障害。しかし私は杖携行でいますので、障害者っぽく見えますが、それが身障者手帳発行理由ではありません。

列車操縦実技試験に遭遇

 2日前ですが、名古屋からの帰り、名鉄電車を金山駅から急行岐阜行きに乗ったところ、運転実技試験の場に遭遇し、衝動棒の実物も初めて見ました。
 列車番号は記しませんが、豊橋駅発岐阜行きの急行。昼間です。
 いつもの通り、先頭車の運転士と反対側の正面の席に着席。

 須ヶ口駅に到着すると、ホームの先頭車停止部分に名鉄制服の人が何人かいます。運転台添乗だろうと思いましたが、須ヶ口駅停車すると運転士は運転台から離れ、乗り込んできた制服運転士が運転台へ。
 さらに制服の助役級の人が運転室内中央、背広が運転室右側へ。
 運転室と客室の仕切り扉を開けたままで、床面に大工箱のようなものを置き、見れば短い板が縦に並んでいます。
 そこで「ハハン」と気づきました。
 客室に乗り込んだ制服の助役級の方が、先頭部の席にいた私と、もう一人に声をかけ、扉を開けたまま発車。
 さらに開いた扉の直後には、背広が採点ボードに、ストップウォッチを持って採点。

 客室には、中央に採点の背広、運転士直後に制服、扉の部分に制服3人と背広1人が立っています。物々しい雰囲気。
 運転(操縦)実技試験です。
 床に置いた大工箱のようなものは「衝動棒」と呼ばれるもので、縦方向に長い板が並び、それをを立てて、駅停止時の衝動を測るものです。
 長い板と言っても見かけ5cm程度、短い板が2cm程度。
 これをたてて、駅停車時の衝動でどの板が倒れたかを測るもの。
 僅かな衝撃でも長い板は倒れます。
 運転室との扉が開いたままですので、信号歓呼と標識歓呼の声が大きく聞こえてきます。
 試験の運転士だけでなく、制服の助役も歓呼を発しています。
 信号も標識も線形もよく存じ上げている区間ですので、前が見えなくなりましたが、何を歓呼しているのか分かります。目を閉じて軽く寝ておりました。

 衝動棒も実は初めて見るもので、写真に撮りたかったですが、多くの検査役の人がいますので、とても写せるような雰囲気では有りませんでした。

 そして、この操縦実技試験。須ヶ口駅から始まって、一宮駅でも継続したままで、私は一宮で降りました。
 制服の助役や背広からは親切な言葉を頂きました。

 なお、須ヶ口駅から一宮駅まで、新清洲、国府宮、一宮と三駅に停まりましたが、どの駅でも停止時の衝撃は無く、衝動棒は倒れることはありませんでした。

 衝動棒は、運転実技試験用の大工箱のようなものだけでなく、単体の金属棒を立てて調べることがあります。
 これは保線の人が、運転台添乗で軌道の具合を実際に乗って測るものです。

踏切信号が付いていれば一時停止確認は不要だが

 乗り物ニュースからです。「列車優先」ではない踏切がある、と題して、踏切は一時停止が規則なのに、その一時停止が不要というところがあるけど、それはどんな場合か、という記事。
 記事の写真から直ぐに分かりました。
記事:「列車優先」ではない踏切がある

 この記事になった、一時停止不要の踏切というのは、東京都世田谷区にある環状七号線と東急世田谷線が交差する、若林踏切。
 ここは道路側に交通信号機が付いており、自動車は一時停止不要で、ドンドン通って行けます。
 世田谷線の電車が近づくと、接近検知が作動して、道路側の信号が赤になりますが、タイミングによっては世田谷線側の踏切手前に信号があり、電車が踏切の手前で一時停止することもあります。
 現地の写真。グーグルSV画像から。
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 鉄道と道路が交差する踏切は、法制上は道路側に一時停止の義務がありますが、信号機が設置されていればその信号機に従って進むことができる、と定められています。
 つまりは踏切に信号機があり、その信号機が青であれば、その道路側が青となる方向に優先権があると解されます。
 ただし、「青」なので、一旦停止は不要ですが、他の交通に注意して進む義務は同じです。

 この環七(環状七号線)の若林踏切は、まるで道路と道路が交差する交差点のような感じで、基本は環七方向が青、世田谷線方向は赤で、世田谷線電車が踏切手前で赤信号で停まる場合もあるのが、まるで交差点の如くです。
 世田谷線は、鉄道ではなく、法制上は軌道法準拠なので、道路交通の一部とも解されます。
 なので若林踏切は、本当に踏切か?それとも交差点なのか、疑問に思うことがあります。

 おなじようなものは、かつて岐阜県関市にありました。
 廃止された美濃町線で、新関駅~美濃駅間が廃止された際、新たに新関駅~関駅間が開業しました。長良川鉄道連絡のためです。
 この新設区間で、県道を交差する部分がありましたが、この部分がまさしく若林踏切と同じ。
 違うのは、電車側は必ず一旦停止していました。
 理由は、接近検知が無く、県道交差の手前に電車検知があり、そこで電車の到着を検知して、道路側の信号を赤にして、美濃町線側の信号を青にするものです。

 踏切の信号は、単独の踏切に信号が設置されているのは、世田谷区の若林踏切だけのようですが、交差点近傍に踏切があると、その交差点の信号制御に踏切も併せて制御するものです。
 名古屋市港区の名鉄東名古屋港駅そばに交差点がありますが、ここに踏切があり、踏切には警報機が設置されていますが、大江町信号交差点の中に入っています。
 現地の写真。グーグルSV画像から。
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 この踏切、大江3号踏切で、第三種踏切です。第三種というのは、警報機のみで遮断機が無い踏切。
 ちなみに、この部分は通常は列車の運行は無く、船積み用の鉄道車両が通るだけです。
 「大江3号」という踏切名は、東名古屋港駅の停車場中心は、この踏切から西のところにあります。
 東名古屋港駅の旅客ホームの部分は、旅客乗降扱い所という名称だったと思います。
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