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Channel: mitakeつれづれなる抄
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選挙のネット投票はどうかと思う

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 10月22日に選挙期日(投票日)となった、第48回衆議院総選挙の投票率が、このたび公表されましたが、最低だった前回よりは上回ったものの、全体で53.6%と低かったそうです。
 期日前投票は、台風接近の予報が出る前から好調であったものの、結局は戦後ワースト2と低いです。

 その低投票率に絡んでいろいろ言われるのが、「昨今はここまで情報技術が進んでいるので、投票所へ行き、文字を紙に書いて投票箱に入れる方式は、面倒でどうなのだろう。スマホやPCでネット投票できないか」というもの。
 確かに自宅で、いえ自宅以外でも居ながらにして投票できるは便利で、台風が近づいていても、どこででも投票ができます。

 しかし、そういのはどうなのだろう。私はこうしてPCを普段から使いまくって、まさにデジタル世代ですが、選挙は今のような投票所へ自らを赴き、そこで一票を投ずるのが本来だと思います。

 投票の方式で、投票用紙に自書する「自書式」と、電子画面をタッチする「電子投票」とがありますが、それはどちらでも良く、投票所へ行って投票するというのは、「投票の秘密性」を担保できます。
 もしスマホやPCでのネット投票が可能ですと、果たして自らの自由意思で投票で来ているんか、怪しい場面があるかもしれません。
 人によっては、職場のPCや、自身のスマホで投票するよう強制され、目の前で特定の候補に投票することが強制されれば、投票の自由と秘密が保持できません。

 面倒でも、選挙は投票所へ身を赴き、投票せねばならないと思います。
 電子投票ですが、一時期試験運用を兼ねて実際の選挙に取り入れられたことはありました。
 しかし信頼性の点で今一つで、結局普及する見通しはたっていません。
 電子投票は私、思うんですが、投票の証拠性でどうかと思います。
 今の自書式の投票であれば、開票が済んだ投票用紙は、次の選挙まで保存されて、疑義が生じれば、開票済みの投票用紙を点検することができます。
 電子投票は、詳しい方法(構造的な仕組み)を理解していないからかもしれませんが、一票の証拠はどうしているのでしょうか。
 ただ単に立候補者の得票数を加えていくだけでしょうか。

 以前に、京都市の電子投票体験に行ってきていろいろ聞いてきましたが、そこでは受付を澄ますと、自書式投票用紙を手渡されるように、紙ではなく、ICカードを渡されます。
 そのICカードを投票器にタッチさせ、投票器の操作が可能になります。
 そうして投票器の画面の候補者名をタッチすると投票終了、という流れでしたが、このICカードにID番号が与えられ、このID番号の記録が投票の証拠性ではないかとは、システムを理解する者として、推測していますが。

 要するに、ネット投票は実施すべきではない、というのが私の考え。
 面倒でも、投票所へ行って、そこで投票せねばなりません。

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