ツイッターのニュース記事で見かけましたが、東武鉄道でSL列車が運転されておりますが、このSL(蒸気機関車)列車には、本来は不要な車掌車が、蒸気機関車の次に連結されているとのことです。それは、東武鉄道の高機能なATS受信用のためであるとのこと。
マイナビニュース記事から。
記事:東武鉄道SL「大樹」の車掌車に、車掌は乗っていない
車掌車というのは、かつて国鉄の貨物列車の最後尾に連結されていた貨車の仲間の車両です。私が知る時代は最後部だけでしたが、かつては機関車次位にも連結されており、それぞれ「前部車掌」「後部車掌」と呼ばれていたそうです。貨物取扱えきで入換えの際の役割が違うそうで、列車全体の総車掌としては後部車掌が担っていたそうです。
それは兎も角、東武鉄道の蒸気感謝列車「大樹」にはこの車掌車が、機関車次位に連結されているとのことです。
しかしここには車掌はおろか誰も載っておらず、東武鉄道仕様のATS受信用のためなのだそうです。
蒸気機関車にもATSは搭載されていますが、いわゆる「S型ATS」でATSによるブレーキが作動するかしないか、だけで東武鉄道の高機能なATSにはついていけません。
東武鉄道のATSは、いわゆるP型ATSとも言うべきもので、前方の信号機までの距離に対応して、ブレーキによって減速されるべきパターンを発生させ、このパターンを超えればブレーキ、というもの。P型のPとはpatternのPです。
そんなATS車上装置を蒸気機関車に取り付けられないので、ATS受信用の控車として車掌車を機関車次位に連結しているもの。
ただしこの車掌車でATSの制動(ブレーキ)パターンを受信しても、蒸気機関車の制動には影響せずで、パターンを受信したら、ブレーキと飲みかえて機関車のブレーキをかけるようです。
この東武鉄道で使用の蒸気感謝は、JR北海道のC11 207で、借用のものです。北海道でも同じくATSの問題があり、暫く運行していなかったので、東武鉄道に貸し出すことができたそうで、ツイッターには、こんな方法で運転できるのであれば、北海道から「返せ!」と言ってきやしないか、なんて危惧する発言がありました。
改めてニュースリリースを読むと、車掌車を最初から借用する計画で、補助動力としてのディーゼル機関車と共に、車掌車はJR貨物からの借用だそうです。
このSL大樹に使用されている客車はJR西日本所有の14系客車です。
その14系客車の腰掛について、同じくマイナビニュースにこんな記事がありました。
記事:SL「大樹」14系客車の「バッタンシート」国鉄時代は不評だった
いわゆる「簡易リクライニングシート」ですね。記事には国鉄時代の特急用車両初期の腰掛とありますが、これは大きな間違いで、むしろ後期のほうかもしれません。
特急用車両の腰掛は、回転二人掛けの腰掛で、背もたれを少し前に押すとストッパーが外れ、回転させて向きを替えることができます。
その「初期」の特急用腰掛は、背もたれが二人分の大きなものでしたが、昭和47年製造の183系が最初だったと思います。
以来、同時代に製造された485系300番台にも官位リクライニングシートの腰掛となり、国鉄の特急列車大増発で全国通々浦々にこの腰掛来るが行くようになりました。
特急しなのの381系電車もこの官位リクライニング腰掛で、何度もお世話になりました。
この簡易リクライニングシート、初期の腰掛は二人分が一つの大きな背もたれだったものが、一人分が独立した背もたれ。
特別車(グリーン車)の腰掛背もたれは、何段かに分けて傾けることができますが、この官位リクライニングシートは、ひじ掛けのボタンを押すと(引くと?)背もたれが一段だけ傾けることができます。
しかしこの一段の位置で保持されるわけではなく、前へかがむなど、背への力が向けると、「バタン!」と音を出してもとに戻ってしまいます。
これが不評で、「簡易」ではなく「中途半端」リクライニングでした。
国鉄末期には、背もたれを傾けた位置で固定できるように改良された車両もあるようですが、それは僅か。バタン!と元に戻る14系客車が東武鉄道のSL大樹の客車車両だそうです。
マイナビニュース記事から。
記事:東武鉄道SL「大樹」の車掌車に、車掌は乗っていない
車掌車というのは、かつて国鉄の貨物列車の最後尾に連結されていた貨車の仲間の車両です。私が知る時代は最後部だけでしたが、かつては機関車次位にも連結されており、それぞれ「前部車掌」「後部車掌」と呼ばれていたそうです。貨物取扱えきで入換えの際の役割が違うそうで、列車全体の総車掌としては後部車掌が担っていたそうです。
それは兎も角、東武鉄道の蒸気感謝列車「大樹」にはこの車掌車が、機関車次位に連結されているとのことです。
しかしここには車掌はおろか誰も載っておらず、東武鉄道仕様のATS受信用のためなのだそうです。
蒸気機関車にもATSは搭載されていますが、いわゆる「S型ATS」でATSによるブレーキが作動するかしないか、だけで東武鉄道の高機能なATSにはついていけません。
東武鉄道のATSは、いわゆるP型ATSとも言うべきもので、前方の信号機までの距離に対応して、ブレーキによって減速されるべきパターンを発生させ、このパターンを超えればブレーキ、というもの。P型のPとはpatternのPです。
そんなATS車上装置を蒸気機関車に取り付けられないので、ATS受信用の控車として車掌車を機関車次位に連結しているもの。
ただしこの車掌車でATSの制動(ブレーキ)パターンを受信しても、蒸気機関車の制動には影響せずで、パターンを受信したら、ブレーキと飲みかえて機関車のブレーキをかけるようです。
この東武鉄道で使用の蒸気感謝は、JR北海道のC11 207で、借用のものです。北海道でも同じくATSの問題があり、暫く運行していなかったので、東武鉄道に貸し出すことができたそうで、ツイッターには、こんな方法で運転できるのであれば、北海道から「返せ!」と言ってきやしないか、なんて危惧する発言がありました。
改めてニュースリリースを読むと、車掌車を最初から借用する計画で、補助動力としてのディーゼル機関車と共に、車掌車はJR貨物からの借用だそうです。
このSL大樹に使用されている客車はJR西日本所有の14系客車です。
その14系客車の腰掛について、同じくマイナビニュースにこんな記事がありました。
記事:SL「大樹」14系客車の「バッタンシート」国鉄時代は不評だった
いわゆる「簡易リクライニングシート」ですね。記事には国鉄時代の特急用車両初期の腰掛とありますが、これは大きな間違いで、むしろ後期のほうかもしれません。
特急用車両の腰掛は、回転二人掛けの腰掛で、背もたれを少し前に押すとストッパーが外れ、回転させて向きを替えることができます。
その「初期」の特急用腰掛は、背もたれが二人分の大きなものでしたが、昭和47年製造の183系が最初だったと思います。
以来、同時代に製造された485系300番台にも官位リクライニングシートの腰掛となり、国鉄の特急列車大増発で全国通々浦々にこの腰掛来るが行くようになりました。
特急しなのの381系電車もこの官位リクライニング腰掛で、何度もお世話になりました。
この簡易リクライニングシート、初期の腰掛は二人分が一つの大きな背もたれだったものが、一人分が独立した背もたれ。
特別車(グリーン車)の腰掛背もたれは、何段かに分けて傾けることができますが、この官位リクライニングシートは、ひじ掛けのボタンを押すと(引くと?)背もたれが一段だけ傾けることができます。
しかしこの一段の位置で保持されるわけではなく、前へかがむなど、背への力が向けると、「バタン!」と音を出してもとに戻ってしまいます。
これが不評で、「簡易」ではなく「中途半端」リクライニングでした。
国鉄末期には、背もたれを傾けた位置で固定できるように改良された車両もあるようですが、それは僅か。バタン!と元に戻る14系客車が東武鉄道のSL大樹の客車車両だそうです。