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Channel: mitakeつれづれなる抄
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山陰新幹線を整備計画に格上げへ沿線市町村の決議・必要なのか?

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 京都新聞web版記事からです。新幹線基本計画(全国3000km新幹線構想)にある山陰新幹線を整備計画に格上げするよう、沿線49市町村で決議されたそうです。
記事:山陰新幹線、整備計画に格上げを 沿線49市町村決議

 新幹線基本計画にある新幹線ですね。山陰本線に並行することから山陰新幹線と計画上の呼称です。
 49市町村にどこが含まれているのか、その詳細は分かりませんが、亀岡市や南丹市が含まれているのでしょうか。
 山陰新幹線、京都接続のように感じますが、北陸新幹線がやがて敦賀まで達することから、敦賀接続でそのまま東京への構想もあるようです。

 こうした整備新幹線計画の「〇〇新幹線」の呼称は並行する在来線の名称からそのまま採るのが通例です。
 九州新幹線(博多~鹿児島中央)も整備新幹線での名称は「鹿児島新幹線」と称されていました。途中で分岐して長崎に至る新幹線は「長崎新幹線」。九州の新幹線計画を格上げするに当たって、鹿児島新幹線を先にするか、長崎新幹線を先にするか、最後は政治決断に至りました。
 沿線都市規模とその多さから、鹿児島新幹線すなわち今の九州新幹線を先に着工することになりました。

 で、山陰新幹線、必要なんでしょうか。
 山陰地方の都市規模を考えると、かなり厳しいと思います。山陰本線は、本線とは称していますが長大なローカル線。
 鳥取・米子の辺りは都市間列車がありますが、新幹線開業で新たな需要が生み出されるか。
 生み出されるなら、ある程度は見込みはありそう。他地区からの流入、すなわち観光向け需要とすれば、三朝温泉、米子の先のゲゲゲの鬼太郎、宍道湖などの出雲地方、出雲地方には大社(出雲大社)があります。
 余談ですが、出雲大社の正式名称は「大社(おおやしろ)」です。

 出雲より西は、完全に厳しいですね。国鉄時代の山陰本線も出雲市駅以西は、経営上の区分として「地方交通線(=自立経営が不可能)」に区分されていました。(京都~出雲市間は幹線系線=自立経営が可能)

 自治体の期成同盟とかいうのは、多分に全体を考えずに要求するもののように感じていますし、この山陰新幹線計画は私はどうかと思います。
 第一、計画が推進されることになれば、整備新幹線の建設スキームで並行在来線の経営切り離し、すなわちJR線ではなくなります。
 沿線の地域的な交通需要を考えると、新幹線計画は不便になることこの上なし。山陰新幹線は不要と考えます。

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