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Channel: mitakeつれづれなる抄
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用水路の土手沿いに桜並木が多い理由

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 桜満開ですね。日本の春はやっぱり桜です。今年(2017年)の桜開花は少し異常気味で東京が全国で一番早い開花発表。
 南国の鹿児島の開花発表は随分遅くなりました。

 そんな開花発表は兎も角、桜の名所というのは、用水路沿いや河川の土手というのが多いです。
 これ理由がそれなりにあるもので、昔の人は意識的に水路沿いに桜の木を植えたものです。
 植物学の書ではなく、昔、鉄道模型の書で読みましたが、レイアウト制作の資料として、世の中のいろんなものを研究する分野があるもので、ストラクチャーとしての樹木の考察。
 その中で、昔の土手(堤防など)の構築で、堤の構造強化のために、根が稠密に張り、その速度が早い樹木を植えて、堤防強化としたそうです。(根締め効果)
 それに合致する植物が、柳、桜だそうで、そういわれてみれば、都市の水路沿いに柳というものが付き物でしたし、今、水路沿いの土手は桜の名所というところが多いです。
 もう一つ、土手に桜が多いのは、桜は春には花を咲かせ、大勢の人が見に来て、その重みで土手を固める効果、さらに夏には葉が生い茂り、水路を行く船の船頭さんに木陰を与えてくれる、というものだそうです。
 この後者の部分は、明治の大工事である琵琶湖疏水の工事記録に記載されているそうです。
 田辺作郎(琵琶湖疏水の発案・総指揮者)は工学だけでなく、こうした面の知識も持ち合わせておられた方です。

 過去画像から。名古屋市内、山崎川の桜。ここも都市部の水路で、桜を植えて堤防(土手)の強化を行ったもの。




 京都市内、左京区の琵琶湖疏水分線。いわゆる哲学の道。ここは船運は行われていなかったところですが、疏水の本体と同様に桜の木を植樹して、100年経った今は桜の名所となっています。
 尤も、今の桜の木は大部分が二代目ですが。




 東山植物園の河津桜。早春に咲く桜品種で、この河津桜が植えられている箇所は、近年に桜回廊として整備されたところですが、がけ地であり、その法面(のりめん)保護もあって、あえて桜の木を植えたものだと、勝手に推察しております。これは今年の画像。


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