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Channel: mitakeつれづれなる抄
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推進回送があるのかな・仙台~上野間急行列車のリバイバル運転

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 のりものニュース記事からです。かつての東北本線で運転されていた客車急行列車のリバイバル運転が、12月3日に行われる(走行する)そうです。
記事:「懐かしの急行列車」仙台~上野間で臨時運転 JR東日本

 最近、この種のリバイバル運転が盛んですね。近いところではこの地域でも、かつて日本一の長距離だった路線バスの名金線が4年前にリバイバル運転したことがあり、その予告記事は弊ブログでも書きました。→2012年05月10日記事:名鉄バス・リバイバル名金線五箇山号・明日から10日間運転
 その際は、通常の一般営業の乗り合いバスではなく、名鉄観光(株)主催の募集型企画旅行で開催したものです。つまりはツアー催行のバス。

 東北本線の急行リバイバル運転も、通常の一般営業の旅客列車ではなく、JR東日本とびゅうトラベルサービス(株)による募集型企画旅行による催行列車。つまりは団体用貸切列車です。
 仙台発上野行き、ということで仙台地区からのお客さんを見込んでいるようです。車両は4人向かい合わせ座席の急行型客車、12系客車を使用して、牽引機(客車ですのでこれを引っ張る電気機関車)はEF81形。
 車内では、添乗員が、かつての改札鋏を使って車内改札を行う、ということです。

 旅行代金、仙台駅発大人1万6800円、子供1万4000円とお高め。ちなみにこの間、仙台~上野間の運賃は5940円、普通急行料金は1300円で、一般営業の列車だと7240円なので、結構高いです。あくまでファン向けのリバイバル運転。


 ・・・という内容での運転だと、推進回送が行われるのかもしれません。推進回送というのは、その名の通り「推進」して回送することです。
 上野駅の地平13番線から20番線は、頭端式の発着線。いわゆる終点駅構造で、「あゝ上野駅」で出てくる雰囲気そのものです。
 電車・気動車列車ですと、そのまま前後の運転士と車掌の位置を交換して発車するだけですが、客車列車はそうはいきません。
 そこでこれまでやっていたのは、上野駅の北方約5kmに尾久駅があり、その隣に大きな客車操車場があります。国鉄時代は尾久客車区(北オク)と称していましたが、今は何と言うのだろう。JR化後は現業機関名があちこち改称されていますので、もうついていけません。
 その尾久の操車場と上野駅間で、推進回送が行われるわけです。
 推進運転というのは、機関車を列車先頭に連結せず、後方に連結して、見かけはバック運転するようなものです。
 上野駅着列車は、機関車は行きどまり側に連結されたままなので、回送ではそのまま後方に発車、尾久の操車場まで推進運転。この列車は回送なので、推進回送です。
 逆に上野発の列車は、尾久の操車場を出発する際に、機関車を後方、すなわち上野駅を出発する際の先頭の位置に連結して、見かけは後方に発車。回送列車は上野駅に到着してお客さんを乗せ、東北・常磐方面に向けて発車、という段取り。

 推進運転ですので、先頭部分に実際に操縦する機関士(運転士)は乗っておらず、どうやって運転(操縦)するか、ですけど先頭部分は推進機関士と呼ばれる人が乗り、その方が信号確認や警笛音を操作します。さらにブレーキ空気管のブレーキハンドルもありますので、万一の際は、先頭の推進機関士の制動扱いで列車が止められます。

 推進機関士と本務の機関車を操縦する機関士との間の連絡は、無線機を使用します。
 また上野駅~尾久の操車場間で、この区間の推進運転取扱方をする推進運転列車は、最高速度45km/h走行に引き上げられています。(元の規定では推進運転時は25km/h)
 このため上野駅発着の機関車列車を担当する、田端機関区の機関士は、無線機取り扱い資格者となっています。(ました) 
 こういう特殊運転ですので、そもそもが客車列車は減らされる傾向にある中、上野駅の客車列車は何とか廃止させたかったのがJR東日本の本音かもしれません。

 こういう扱いを近年まで行っていましたが、特急「北斗星」「カシオペア」の廃止で今はありません。
 このリバイバル運転の急行列車は客車なので、上野駅着地平13~20番線着だと、必ず尾久へ返すとき、推進回送が行われます。
 もし高架7番~12番着だとどうなのだろう。客車列車が高架ホーム発着はそもそもが少なかった記憶ですが、ホーム線路構造が通抜式なので、機関車の機回り付け替えがあったかもしれず、推進回送は無いことになります。
 尤も今は高架ホームは、上野東京ラインで忙しいので、そんなのんびりした客車列車を受け入れる余裕は無く、地平ホーム到着が濃厚だと考えます。

 ただ個人的には、東北本線の本線筋で昼間の客車急行はあまり印象には無く、急行列車は電車によるものばかりでした。
 上野~仙台間は交直流電車451系の「まつしま」「いわて」、上野~会津若松・喜多方は同系車の「ばんだい」、上野~黒磯・日光は直流急行型電車の165系「くろいそ」「日光」が記憶です。
 東北本線筋の特急列車は北海道連絡が主な役割でしたので、本線筋内は急行列車が大きな役割でした。

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