先日、京都市営バスで、京阪バスに業務委託された運行中、後ドアを開けて走行したことについて書いた記事、頂いたコメントで「市バスでも委託されているのを初めて知った」と頂きました。
この公営バスでの民間事業者への業務委託について書いてみます。
公営バス、平たく言えば「市バス」を何故民間委託するのか?は、ズバリ経費節減。
公営交通の持つ業務の不効率や、労働集約産業である乗合運送事業故の人件費の高騰で、公営交通の会計は累積赤字が膨大。そこで経営改善で乗合事業を効率的に民間にやってもらおう、という内の選択肢の一つが、乗合運送事業の業務だけを他者に委託する方法(業務委託)と、運送事業そのものを民間の他社に移譲する方法(路線移管)があります。
前者は、実際にバスを運転する人や整備担当の仕事を委託させるもので、輸送事業の当事者は公営交通のまま。車両は公営交通のものですが、中に乗って運転する人は民間会社の人ですが、制服は公営交通のものを着用するのが基本です。京都市交通局、名古屋市交通局、神戸市交通局、東京都交通局など。
京都市交通局は、一部の営業所で、新聞記事になり運輸局から指導が入った京阪バス、阪急バス、近鉄バス、に委託しております。
名古屋市交通局は、一部の営業所で、三重交通、名鉄バスに委託、神戸市交通局は一部の営業所で阪急バスに委託しています。
後者は、公営バス事業の廃止、運行するその路線は、民間バスの路線として再発足するもので、公営交通当時そのままの系統を受け継ぐのか、全てを再編するのかは、状況によって変わります。
この方法をとったのは、岐阜市交通部→岐阜乗合自動車(岐阜バス)、浜松市交通部→(遠鉄バス)、明石市交通部→山陽バス、姫路市交通局→神姫バス、等々で、この場合は、旧公営バスの乗合路線バス事業は廃止となり、旧公営バスの乗車券では乗車できません。定期券は有効期間内は継続乗車できることもあるようです。
乗合路線バス事業の別事業者委託は、民間バス事業者でも行われており、神戸市交通局のバス事業を一部受託した阪急バスが、一部の路線で、神鉄バスと阪急田園バスに委託しております。
地元、名鉄バスも、一部路線を名鉄バス東部(株)と名鉄バス中部(株)に分社化したほか、名鉄バスの事業の一部路線を、東濃鉄道に委託しているほか、高速バスの一部運行に名鉄観光(株)に委託しております。
こうした、乗合路線事業を他社に委託させることは禁じておりましたが、2006年の道路運送法改正により、過疎地以外の都市部を運行する路線でも受委託が出来ることになりました。
このような路線バス事業を委託(実際に運行する社は「受託」)させる場合は、本来の運送事業者から委託させる事業者に委託料を支払い、実際に運行する受託した社は、運賃収入は本来の事業者に収めるもので、ダイヤの制定は本来の事業者が制定します。
ただ旅客に公示する運送ダイヤは本来の事業者が決めますが車両運用は受託した社が決めることができます。
つまり回送時刻は、車両運用に係わりますので、受託した社が決めることになります。
この乗合運送事業の委託では、3年前から始まった「新高速乗合バス」が盛大な委託事業。
それまで、乗合運送ではない、ツアー形式の高速バスはいわば脱法行為なので、新たに乗合運送事業とさせるために導入されたのが「新高速乗合バス」。
つまり、ツアー形式のバス運送は、ツアーを主催する旅行会社とお客さんの関係で、旅行会社が車両を貸切る形で「旅行」を実施していましたが、新高速乗合バスでは、乗合バス事業者が運送を行うものの、車両数や乗務員数が足りないので、従来のツアー形式のバスで用いられていら貸切バス事業者に運送委託させることができる制度です。
名古屋市交通局での民間バス会社に委託している系統と車両。
浄心営業所は、三重交通に委託しており、この左側の車両は交通局の車両ながら、運転する人は三重交通の方です。
この系統は、名古屋観光ルートバスメーグル。メーグルは、名古屋市経済局が運行する観光バスで、実際の運行は名古屋市交通局に「委託」しております。
名古屋市交通局からするとメーグルは経済局から「受託」しているわけですが、担当営業所は浄心。
なので、メーグルは、名古屋市経済局からすると、二重に委託しているわけです。
もう一つ、同じく浄心営業所の担当系統、栄758系統。車両は名古屋市交通局ですが、運転している人は三重交通の方です。
*********
本題とは別です。
神戸市北区で新名神の架橋工事で、架橋作業の橋桁が通行中の道路に落下した事故で、現場となったすぐそばの店舗の防犯カメラが、落下する様子をとらえていました。
昨日の神戸新聞に記事がありましたが、同じ動画が毎日新聞web版にもありますので、ここに載せます。
こちら。リンク先に動画があります。
最初は画面からは橋桁は写っていませんが、次第に上から降りてきて、画角に入りするとドスン!と落ちます。
分離帯付き片側二車線の道路、落下現場からこちらへ向かう自動車が連続して流れている、たまたまわずかに切れたところに落下して、自動車に当たらなかったのはまさしく不幸中の幸いでした。
この防犯カメラは、ひまわりライフ北神戸店のもので、ひまわりライフとは、造園等の工事をする工務店のようです。
この公営バスでの民間事業者への業務委託について書いてみます。
公営バス、平たく言えば「市バス」を何故民間委託するのか?は、ズバリ経費節減。
公営交通の持つ業務の不効率や、労働集約産業である乗合運送事業故の人件費の高騰で、公営交通の会計は累積赤字が膨大。そこで経営改善で乗合事業を効率的に民間にやってもらおう、という内の選択肢の一つが、乗合運送事業の業務だけを他者に委託する方法(業務委託)と、運送事業そのものを民間の他社に移譲する方法(路線移管)があります。
前者は、実際にバスを運転する人や整備担当の仕事を委託させるもので、輸送事業の当事者は公営交通のまま。車両は公営交通のものですが、中に乗って運転する人は民間会社の人ですが、制服は公営交通のものを着用するのが基本です。京都市交通局、名古屋市交通局、神戸市交通局、東京都交通局など。
京都市交通局は、一部の営業所で、新聞記事になり運輸局から指導が入った京阪バス、阪急バス、近鉄バス、に委託しております。
名古屋市交通局は、一部の営業所で、三重交通、名鉄バスに委託、神戸市交通局は一部の営業所で阪急バスに委託しています。
後者は、公営バス事業の廃止、運行するその路線は、民間バスの路線として再発足するもので、公営交通当時そのままの系統を受け継ぐのか、全てを再編するのかは、状況によって変わります。
この方法をとったのは、岐阜市交通部→岐阜乗合自動車(岐阜バス)、浜松市交通部→(遠鉄バス)、明石市交通部→山陽バス、姫路市交通局→神姫バス、等々で、この場合は、旧公営バスの乗合路線バス事業は廃止となり、旧公営バスの乗車券では乗車できません。定期券は有効期間内は継続乗車できることもあるようです。
乗合路線バス事業の別事業者委託は、民間バス事業者でも行われており、神戸市交通局のバス事業を一部受託した阪急バスが、一部の路線で、神鉄バスと阪急田園バスに委託しております。
地元、名鉄バスも、一部路線を名鉄バス東部(株)と名鉄バス中部(株)に分社化したほか、名鉄バスの事業の一部路線を、東濃鉄道に委託しているほか、高速バスの一部運行に名鉄観光(株)に委託しております。
こうした、乗合路線事業を他社に委託させることは禁じておりましたが、2006年の道路運送法改正により、過疎地以外の都市部を運行する路線でも受委託が出来ることになりました。
このような路線バス事業を委託(実際に運行する社は「受託」)させる場合は、本来の運送事業者から委託させる事業者に委託料を支払い、実際に運行する受託した社は、運賃収入は本来の事業者に収めるもので、ダイヤの制定は本来の事業者が制定します。
ただ旅客に公示する運送ダイヤは本来の事業者が決めますが車両運用は受託した社が決めることができます。
つまり回送時刻は、車両運用に係わりますので、受託した社が決めることになります。
この乗合運送事業の委託では、3年前から始まった「新高速乗合バス」が盛大な委託事業。
それまで、乗合運送ではない、ツアー形式の高速バスはいわば脱法行為なので、新たに乗合運送事業とさせるために導入されたのが「新高速乗合バス」。
つまり、ツアー形式のバス運送は、ツアーを主催する旅行会社とお客さんの関係で、旅行会社が車両を貸切る形で「旅行」を実施していましたが、新高速乗合バスでは、乗合バス事業者が運送を行うものの、車両数や乗務員数が足りないので、従来のツアー形式のバスで用いられていら貸切バス事業者に運送委託させることができる制度です。
名古屋市交通局での民間バス会社に委託している系統と車両。
浄心営業所は、三重交通に委託しており、この左側の車両は交通局の車両ながら、運転する人は三重交通の方です。
この系統は、名古屋観光ルートバスメーグル。メーグルは、名古屋市経済局が運行する観光バスで、実際の運行は名古屋市交通局に「委託」しております。
名古屋市交通局からするとメーグルは経済局から「受託」しているわけですが、担当営業所は浄心。
なので、メーグルは、名古屋市経済局からすると、二重に委託しているわけです。
もう一つ、同じく浄心営業所の担当系統、栄758系統。車両は名古屋市交通局ですが、運転している人は三重交通の方です。
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本題とは別です。
神戸市北区で新名神の架橋工事で、架橋作業の橋桁が通行中の道路に落下した事故で、現場となったすぐそばの店舗の防犯カメラが、落下する様子をとらえていました。
昨日の神戸新聞に記事がありましたが、同じ動画が毎日新聞web版にもありますので、ここに載せます。
こちら。リンク先に動画があります。
最初は画面からは橋桁は写っていませんが、次第に上から降りてきて、画角に入りするとドスン!と落ちます。
分離帯付き片側二車線の道路、落下現場からこちらへ向かう自動車が連続して流れている、たまたまわずかに切れたところに落下して、自動車に当たらなかったのはまさしく不幸中の幸いでした。
この防犯カメラは、ひまわりライフ北神戸店のもので、ひまわりライフとは、造園等の工事をする工務店のようです。