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Channel: mitakeつれづれなる抄
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高速道路の法定速度引き上げはどんなものだろう

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 中日新聞記事からです。3月24日付夕刊一面に、高速道路の一部区間、最高速度120km/hを前提に来年以降110kmh試行するとのこと。

 警察庁は新東名(第二東名)など高規格の高速道路で、一定の条件が揃えば、最高速度を現行の100km/hから120km/hに引き上げることを容認すると決めた、とのこと。
 その実施の前に、一部区間で試験的に110km/hを行い、この結果から順次120km/hを実施しようとするものだそうです。

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 新東名(第二東名)は設計速度が140km/hですので、十分可能かとは思いますが、実際にはどうなのだろう。
 自動車運転者からは歓迎の意思ばかりだそうですが、何らかの安全担保が必要です。
 昨日の某ラジオMCの方も歓迎の意見を述べており、現状「制限速度の100km/hで走る車なんていないぞ。実際の流れに合わせた規制が必要」と言われていました。
 このMCでなくとも、規制が実態に合わない、という意見はよく見聞きします。
 このようなことは、ある意味「贋金(偽造通貨)があまりにも多く流通するので、この際正規の通貨ではなく、偽造通貨を正規の通貨にしよう」というようなものに似ていると感じます。

 高速道路で現状120km/hで走っている現状は、ある意味、「制限速度+10km/hで走るのが常識」という思想から来ているように感じます。
 自動車運転者の立場で、自動車の性能が良くなっているので、100km/hぐらいすぐ出てしまうからもっと高い速度でなければ・・・、という話を聞いたことがあります。

 安全の大原則から、高い速度で走るのに必要な条件は、加速の性能ではなく、減速の性能、つまりいざ!というときに止まれるかどうか、です。

 この高速道路120km/hを「制限速度引き上げ」と伝えているニュースがありましたが、「制限」には違いありませんが、厳密には法定速度の引き上げです。道路交通法施行令に定めるところの速度の改正を伴うもので、速度規制が無ければこの速度まで出せる、という速度。
 ただ高速道路法定速度引き上げは、普通場自動車や大型乗用自動車など、現行100km/hの対象となる車種だけで、大型貨物自動車など現行80km/hの車種はそのまま80km/hのままだそうです。

 現状でも、100km/h車と(本来は)80km/h車が混在する中、120km/hに引き上げて、速度差が広がり、その安全をどう確保するのかも、110km/h試行であるとのこと。

 加速する性能だけでなく、いかに減速させる性能、つまり万一の際の安全確保、過日の梅田の暴走事故や、先日中国道であった、トンネル内で貨物車がノンブレーキで渋滞中の後続車に追突した事故など、自動停止装置があれば・・・ということで、そんな自動停止装置搭載車のみが最高速度120km/h化が可能とか、そのくらいの電子機器で制御する機械的な安全装置が本当に必要だと考えます。

 法定速度が引き上げられれば、東名・名神高速道路など、既存の高速道路は、100km/hの速度規制が施行されそうです。

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