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Channel: mitakeつれづれなる抄
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また起きた貸切バスの事故・無理があったのだろうか

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 これまで報道で多くありました、15日未明の長野県軽井沢町でのスキー場へ向かう貸切バス事故。
中身がシビアですし、まだまだ分かっていない部分が多く、ブログでは暫くは書かないつもりでしたが、ブログ記事のタネにしている京都新聞・神戸新聞でも記事があり、新たな事実、というか少し背景が分かりかけてきましたので、書いてみます。

 事故の概要というものは、1月15日の未明、東京原宿から長野県斑尾高原へ向かっていた貸切バスが、下り坂で何らかの事情で、カーブを曲がり切れずに道路外へ飛び出し、転落しバス車体は大破した、という。
 正直、「また起きたか」と思いました。
 ただ、労務環境改善を目的として国土交通省は、貸切バス運賃で新たな制度を入れ、不当なダンピング(値下げ)を防止することになり、この種のもの(不当な値下げ要求)は無くなっているだろうと思っておりました。
 しかし、新たに判明したのは、バスを運行した事業者はこれまでにも国の基準よりも低い価格で引き受けていたこと。
京都新聞記事:「事故ツアー以外も基準違反低料金受注、全契約を調査
神戸新聞記事:「事故ツアー以外も基準違反 低料金受注、全契約を調査

 今回のツアーでは、正規の貸切運賃から大幅に低い価格で引き受けたことが判明しており、さらにこの社は新制度実施後も低い価格で引き受けた契約が二件あったとのこと。
つまり、新制度移行も、不当な値下げ慣行が続いていたわけです。

 貸切バス事業者が安い価格で運送を引き受けるのは、理由は簡単です。仕事がほしいから。現状は旅行社の立場は強いので、ツアーを企画する旅行社の値下げ要求を飲まざるを得ません。高いと他へ行ってしまいます。
 そうなると車両や、運転士に余裕が無くなり、無理な走行になります。
 そこに事故の要因があるとされ、貸切バス事業者は正当な価格でないと運送を引き受けてはいけないとされました。→国土交通省中部運輸局のPDF
 なのに、まだまだダンピングが続いていた。

 それと今回の事故とは直接は関係ないけど、鉄道の場合は、運転士に何らかの異変がおきると、直ちに列車を止める装置(デッドマン)がありますが、バスは、運転士に何かあっても、そのまま走行し続けてしまいます。
日常に路線バスに乗っていても、もしもを、ふと思ってしまいます。

 今回の事故の原因は分かりません。現状は速度超過が大きな因だそうですが、その速度超過に至った理由は、まだ分かりません。迂闊なことは書けませんし、憶測で書いてはいけません。

 この記事は、バスカテゴリではなく、ニュースな話題に入れました。バスはバスでも貸切バスで、路線バス事業ではありませんので。

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