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Channel: mitakeつれづれなる抄
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分岐器でカメが挟まれない対策

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 鉄道の輸送障害の一つに、動物由来のものがいくつかあります。その動物由来で、ちょくちょくあるのが、分岐器(ポイント)の先端レールと基本レールとの間に亀の甲羅が挟まり、先端レールが転換不能になってしまうもの。
 このカメが分岐器に挟まる対策を、JR西日本が須磨水族館との協力で、対策を編み出したとのことです。

乗り物ニュース記事:カメによる列車遅延 防止技術を開発 JR西日本・須磨海浜水族園
JR西日本のニュースリリース:須磨海浜水族園と協力してカメによる列車輸送障害を防ぐ技術を開発しました

 こうしたカメの分岐器挟まりがもとで輸送障害を起こすのは、カメの活動期で5月から9月にかけてとのこと。
 カメは陸上を移動し、鉄道横断箇所は道路続きで踏切を通りますが、踏切の歩み板からレール間に落ちると、レールを乗り越えることはできず、二本のレール間を軌道方向に歩くしかありません。
 そうして歩いた先が停車場で分岐器があり、運悪く先端レールと基本レールの隙間に入り込み、分岐器転換操作で、甲羅が挟まってしまう、ということだそうです。
 分岐器に辿りつけば、分岐するレールが二本のレール間を跨ぎますので、結局は分岐器部分で行き場を失ってしまうわけです。

 それならばと、カメが分岐器に辿りつけなければいいので、分岐器にたどり着く前にU字溝を埋め、そこにカメを落下させて軌道外に出す、というもの。
 上記記事リンク先に画像があります。
 カメにとっては渡れない溝。

 これなら、カメは無事助かりますし、分岐器転換不良も防止できるわけです。
 カメの甲羅が分岐器レールに挟まり、転換動作があると、強い力が甲羅にかかり甲羅が割れてしまうそうです。
 そうなると、そのカメは死んでしまうわけで、カメにとっても優しい設備です。

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