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Channel: mitakeつれづれなる抄
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落語は音楽だ!

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 本日は、熱田文化小劇場で、「落語は音楽だ!」と題して、いつもお世話になっているピアニスト平山晶子さん、落語家司馬龍鳳(しばりゅうほう)さんの演奏会がありました。

 落語とピアノの演奏会は昨年の池下から二度目です。
 尤も、このお二方は龍アコと称して、落語会を多くなさっておられるようです。

 落語とピアノの取り合わせは、とても奇異に感じますが、よ~く考えたら、落語には囃子ものと呼ばれるお囃子が伴奏されることがあり、それのピアノ版のようなものと思えば納得ですし、実際その通りでした。

 演奏会チラシです。実物は手に入りませんでしたので、平山晶子さんブログから拝借。


 当日の演奏順のパンフレット。


 演目(曲目)。

 「饅頭怖い」は有名な噺。これは落語の単独で上演。

 続く、ベートーヴァン・ピアノソナタ8番悲愴(ひそう)は、ベートーヴァンの三大ピアノソナタの一つ。
 これの第二楽章が好きで、第一楽章とは違い穏やかな旋律。
 ベートーヴァンはこういうところがあって、有名な交響曲9番運命も第一楽章の有名な旋律の後の第二楽章は、とても穏やかなんです。

 この悲愴を前に、舞台上の高座を片づけて、ピアノの位置を移動したところ、私から見て、最高(最好)の位置にピアノが来ました。
 なんという。(嬉)

 この小移動の時間稼ぎで、平山晶子さんと司馬龍鳳さんのお話がありました。
 悲愴という大曲演奏前にステージでお話して大丈夫なのかな?などという心配は他所に、いつかリサイタルで演奏なさったように悲愴を演奏。

 第一楽章の始まりの「ジャーン」の音が特徴。(すみません、クラシック好きとは思えぬ表現で)
 演奏の表情は音楽職人らしく、厳しい表情ながらもベートーヴァンのピアノソナタのリズムに乗った表情が垣間見えます。

 続いての落語、分七元結は始めて拝聴する演目。古典落語で、その名は存じていましたが、大曲で、ネットでも聞くことはありませんでした。
 いわゆる人情噺で、かつてのナショナル劇場「大岡越前」で出てきたお話の原型のようです。
 大岡越前では、分七元結そのままではありませんが、噺の中の出来事がこれでした。

 今後再放送することがあれば、この分七元結のお噺を思い出すと思います。

 この落語分七元結は、ピアノの演奏付き。
 BGMであったり、心情を表す効果音であったりと、囃子物よりも多彩な表現ができると感じました。

 演奏曲目には無いアンコールは、ベートーヴァンのエリーゼのために。
 もう何度も演奏された曲で、平山さんも、演奏する、というよりは曲を愉しんでおられるような演奏でした。

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