昨日10月9日は東急の日だそうです。東急は、東京西南部から神奈川県にかけて路線を持つ首都圏で有数の鉄道事業者で、東横線と田園都市線が二本柱。特に田園都市線は昭和40年代以降、多摩丘陵地帯に新たに造成された住宅地の路線で、宅地ともども人気は高いです。
その一方、今年開業90年を迎える池上線は地味で、中々知られていない存在。そこで東急としてはこの池上線の魅力を高めPRする意味で、東急の日である昨日10月9日の一日だけ、池上線の全線を無料にする「イベント」を行いました。
無料となるのは、池上線フリー乗車券を池上線の各駅で配布し、このフリー乗車券で池上線だけ一日中好きなように乗り降りできるものです。
乗り物ニュース記事:東急池上線、1日限定で無料に 「どこ走ってるの?」改善へ 10月9日に大きな意味も
池上線は、品川区と大田区の住宅地をのんびり走る、都会の中のローカル線です。沿線の大きな施設と言うと、池上本門寺ぐらいで、普段は3両編成の電車が6分間隔で運転している路線。
この池上本門寺は大きなお寺さんで、池上線の前身の池上電気鉄道は、この本門寺の参詣輸送のために開業したものです。
ほかに戸越銀座、洗足池が大きなところで、戸越銀座にあるコロッケ屋さんと洗足池のボートは、池上線フリー切符持参で、コロッケが無料、ボートが無料になるタイアップがありました。
類似の路線として目蒲線(目黒~蒲田)がありましたが、目蒲線は田園調布を通っていますし、目黒~田園調布間は目黒線として、そのまま地下鉄に直通する路線に生まれ変わりました。
残った田園調布~蒲田間のうち、多摩川~蒲田間は多摩川線としてのこされ、今では池上線よりも地味に、3両編成の電車がのんびり走っております。
池上線フリー切符の結果、各駅は大混雑。ツイッターで蒲田駅、五反田駅、戸越銀座駅のすさまじい人の数の画像が上がっており、当然ながら改札制限。普段、日常暮らしで乗っている方には迷惑なこととなったそうです。
まとめサイト:現地画像あり 東急池上線90周年で1日無料乗車を実施→蒲田駅・戸越銀座駅が大混雑状態「改札足りない」
エキサイト:東急池上線の無料デーで「満員電車」に ちきりん「お金払ってでも乗りたくない」
ANNニュース:池上線一日フリー賑わう 知名度アップに初の試み
戸越銀座駅は、狭い戸越銀座商店街の中に踏切があり、その脇が猫の額程度の小さな駅舎。そこに「大量」の人が押し寄せて、さしずめ、お正月の明治神宮の参道途中に踏切が出来たような感じ。
落ち着いた下町の雰囲気の中、普段はさして込み合うことも無く、暮らしを乗せて動いている池上線です。私のような身体障害の方も乗っていたでしょう。しかしあのような混雑では、障害者は乗れませんし、ベビーカーのお母さんも困ったことでしょう。
東急としては、池上線の魅力を再発見、ということでしたが、普段の暮らしの方に迷惑がかかる無料措置の「イベント」はいかがなものかと思います。
しかし「無料措置」だけであのような人が殺到することを考えると、国鉄時代の末期に経営立て直しが盛んに言われていた頃、カリスマ経営者に運賃無料化でも経営を立て直せる、と言った人がいました。
池上線の無料だけでこのな状態、国鉄線が無料になったら、それは大変なことになったでしょう。類似のことは、国鉄最後の日、昭和62年3月31日の一日だけ、国鉄全線特急列車の自由席にも乗り放題の謝恩きっぷで大混乱になったことがありました。
モノには適切な価格が、ある、ということですね。池上線の魅力のPRは他にも手立てはあったと思います。
普段乗っている方が御気の毒すぎると思いました。
その一方、今年開業90年を迎える池上線は地味で、中々知られていない存在。そこで東急としてはこの池上線の魅力を高めPRする意味で、東急の日である昨日10月9日の一日だけ、池上線の全線を無料にする「イベント」を行いました。
無料となるのは、池上線フリー乗車券を池上線の各駅で配布し、このフリー乗車券で池上線だけ一日中好きなように乗り降りできるものです。
乗り物ニュース記事:東急池上線、1日限定で無料に 「どこ走ってるの?」改善へ 10月9日に大きな意味も
池上線は、品川区と大田区の住宅地をのんびり走る、都会の中のローカル線です。沿線の大きな施設と言うと、池上本門寺ぐらいで、普段は3両編成の電車が6分間隔で運転している路線。
この池上本門寺は大きなお寺さんで、池上線の前身の池上電気鉄道は、この本門寺の参詣輸送のために開業したものです。
ほかに戸越銀座、洗足池が大きなところで、戸越銀座にあるコロッケ屋さんと洗足池のボートは、池上線フリー切符持参で、コロッケが無料、ボートが無料になるタイアップがありました。
類似の路線として目蒲線(目黒~蒲田)がありましたが、目蒲線は田園調布を通っていますし、目黒~田園調布間は目黒線として、そのまま地下鉄に直通する路線に生まれ変わりました。
残った田園調布~蒲田間のうち、多摩川~蒲田間は多摩川線としてのこされ、今では池上線よりも地味に、3両編成の電車がのんびり走っております。
池上線フリー切符の結果、各駅は大混雑。ツイッターで蒲田駅、五反田駅、戸越銀座駅のすさまじい人の数の画像が上がっており、当然ながら改札制限。普段、日常暮らしで乗っている方には迷惑なこととなったそうです。
まとめサイト:現地画像あり 東急池上線90周年で1日無料乗車を実施→蒲田駅・戸越銀座駅が大混雑状態「改札足りない」
エキサイト:東急池上線の無料デーで「満員電車」に ちきりん「お金払ってでも乗りたくない」
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戸越銀座駅は、狭い戸越銀座商店街の中に踏切があり、その脇が猫の額程度の小さな駅舎。そこに「大量」の人が押し寄せて、さしずめ、お正月の明治神宮の参道途中に踏切が出来たような感じ。
落ち着いた下町の雰囲気の中、普段はさして込み合うことも無く、暮らしを乗せて動いている池上線です。私のような身体障害の方も乗っていたでしょう。しかしあのような混雑では、障害者は乗れませんし、ベビーカーのお母さんも困ったことでしょう。
東急としては、池上線の魅力を再発見、ということでしたが、普段の暮らしの方に迷惑がかかる無料措置の「イベント」はいかがなものかと思います。
しかし「無料措置」だけであのような人が殺到することを考えると、国鉄時代の末期に経営立て直しが盛んに言われていた頃、カリスマ経営者に運賃無料化でも経営を立て直せる、と言った人がいました。
池上線の無料だけでこのな状態、国鉄線が無料になったら、それは大変なことになったでしょう。類似のことは、国鉄最後の日、昭和62年3月31日の一日だけ、国鉄全線特急列車の自由席にも乗り放題の謝恩きっぷで大混乱になったことがありました。
モノには適切な価格が、ある、ということですね。池上線の魅力のPRは他にも手立てはあったと思います。
普段乗っている方が御気の毒すぎると思いました。