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Channel: mitakeつれづれなる抄
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自動車がジャンプして回転する原理が分かる

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 6月10日の朝、愛知県の東名高速道路で、走行していた貸切バスに反対車線から飛び越えてきた自動車と衝突して、衝突した自動車の運転手は死亡、バスの乗務員とお客さんに怪我をされた方がいたという、事故がありました。
 ニュースで、バスの車載カメラから写した映像で、自動車が飛んでくる光景が何度か再生されて、ご覧になった方も多いと思います。
 事故当初、「凄い事故」として自動車がジャンプして吹っ飛んでくることを、盛んに不思議がっている論調がありましたが、事故現場の分離帯形状からジャンプして回転する理屈がすぐに分かりました。

 豊洲市場の移転問題以降「盛土」と書いて「もりど」と読むケースが多いように感じています。
 今回のこの事故でも、衝突した自動車側の中央分離帯の「もりど」の形状が、坂道のようになってジャンプしたのでは?、という推論。
 そこで現場の画像を見てみました。グーグルストリートビューで現場が分かります。こちら。


 某局のニュースでは、この「もりど」が異常な形状で、自動車が乗り上げることを想定していないのでは、ということですが、こうした形の個所はよくあるように思います。
 上下線とで高さが違うところでは、こうした分離帯部分は、よくあります。
 東名高速道のうち初期に開通した区間なので、衝突事故への考慮はあまり為されていなかったのかもしれません。

 これを見て、自動車がある速度を保ち、ある角度で衝突すれば、物理の法則でこの法面を乗り越え、さらに回転するベクトルを得て、逆さになってバスに衝突した、という一連の過程は十分推察できます。

 ところで、今回のこの事故の貸切バス、東神観光バス(株)、なかなか優れた装置を導入しているんですね。運行支援装置ともいうべき、運行するバスからのデータがリアルタイムに届き、現在どの位置にいるか、さらに車載カメラから走行状況の映像が、本社の運行支援装置に飛ばされ、本社でも映像が見られてそれが録画され、事故が発生したことで報道には、この本社で録られた映像が配信されたみたいです。
 →Yahooトピック:東名バス事故、運行会社すぐ把握 ネット経由で録画映像
 同社の報道発表(pdf)

 こうした運行支援体制がとられ、さらに乗客全員のシートベルト着用を徹底させていたことで、不幸な事故ではありましたが、バスのお客さんに死亡者や重い怪我をされた方はいらっしゃいませんでした。
 安全管理が行き届いていた結果論ですが、バス側の負傷者は抑え気味になりました。

 あと「盛土」ですが、「もりつち」「もりど」どちらも正解のようです。
 築堤のような工作物の名称は「もりつち」、土を盛るの作業方法(工作方法)は「もりど」になるようです。
 「もりど」の場合は、後に「~する」をつけて動作性名詞になるみたいです。
 中央分離帯のような構造物は、工作物なので「もりつち」なのですけど、ニュースでは盛んにもりどもりど、とやかましい。
 言葉に厳格な渋谷区に本社のある全国放送局でも「もりど」です。(というかこの局のニュースで耳にしました)

 

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