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Channel: mitakeつれづれなる抄
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白紙領収証がOKという不思議な感覚

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 国会で、与党の議員、というか国政の長の方が、国会の予算委員会で白紙領収証について追及されているニュースがあります。
 マスコミで多く報道されていますので、ニュースソースは省略しますが、I大臣が政治資金規正法に基づく、公開された領収証に、同一人によるとみられる筆跡のものが多数見つかり、これは白紙領収証を受け取り、金額欄を受け取った側で記入した、ということです。
 この白紙領収証、よくある手法で、別段問題ない、とのことだそうです。

 驚きですね。白紙領収証が問題無い。
 詳しく経緯を知ると、白紙領収証は政治家の政治資金パーティへの参加費用、すなわちパーティー券への支出ですが、会費そのままを支払うことは少なく、大抵はいくらか多めに包んで渡すため、これを受付でいちいち金額を確認に、それに対する領収証を発行するのは大変で、金額欄を空欄にした領収証を交付して、参加者が自ら金額欄に記入してもらう、というのが事の発端であり、それが政治家の政治資金パーティでの慣行なのだそうです。

 理由を聞くと、一利ありそうですが、やっぱりおかしい。
 領収金額に対して、受け取った側がその証拠として発行するのが領収証です。
 便宜上、金額欄を空欄にした領収証は、名称が領収証であってお、領収の事実を証明する証拠とはなりません。
 むしろ私文書偽造の恐れもでてきます。
 適正な金額を記入する信頼かんけいであればいいのですが、政治家の政治資金パーティに参加するということは、税金逃れの迂回献金の形を取ることがあり、必要経費申告としての領収証。
 領収金額が高い方が、控除額は大きくなります。

 便宜上の措置であっても、悪慣行です。
 揺れる東京都政もそうですが、悪慣行の塊です。
 悪慣行であっても、その慣行の中にいる者にとっては当然な行為なので、それがなぜいけないのか、という感覚になることはありません。それが慣習というものです。
 都政の場合は吏員ですが、政権与党の場合は、国民が選挙を通じて選んだ者です。
 こうした悪慣行の根は、国民にもあるのでは?
 そう思えてきます。

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