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Channel: mitakeつれづれなる抄
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タテ割り行政がよく見える・築地市場の豊洲移転ニュースで

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 東京都中央卸売市場築地市場が老朽化で、豊洲埠頭に移転することで、マスコミのニュースでいろいろ伝えられています。
 その築地市場の豊洲埠頭移転は、移転先の衛生面で一旦立ち止まろうという、都知事の指示があり、11月に予定されてた移転は行われないことになりました。
 その後続く報道では、最近急に現れたのは、移転先の豊洲埠頭、元は化学工場で土壌汚染がされている、ということで、その汚染対策として、地表面の土を取り除き、新たに別の所から土を運び地表に均して新市場施設を建てる、ということになりました。
 しかしながら、市場建物の下部で、この新たな土が盛られていない空間があり、市場建物の地下階のような感じになっていて、汚染された土壌と近いのかも、という懸念が現れました。
 マスコミニュース報道で多く伝えられていますので、ニュースソースは省略です。

 そのマスコミでは、新たに盛った土のことを「盛土」として、これを「もりど」と読んでいますが、とても違和感です。二つの意味で。
 違和感の一つは「盛土」は「もりつち」と読みます。「もりど」という読み方も無いことは無いそうですが、土木の世界では「もりつち」です。
 もう一つの違和感、この豊洲埠頭の表面の土を入れ替えたわけですから、この場合は「盛土」よりも「客土」の方が近いと考えます。ただ客土は、圃場改良工事で使われる言葉なので、こうした化学工場跡地の汚染対策ではふさわしくないのかもしれません。

 それらは兎も角、この豊洲埠頭表面の土、上から約4.5mを入れ替えて、その上に市場施設建物を造ることに決定しました。
 しかしながらどこでどうなったのか、市場施設の下、すなわち地下階に相当する空間を造り、この地下階の深さに相当する分、新たな盛土が成されなかった、というもの。
 多分、多分です、どうせ地下階を作るのに、盛った土を掘り返して空間を用意するぐらいなら、最初から盛土をしないでおこう、という発想があったのかもしれません。
 しかし、それは市場の環境対策を知る職員ではなく、都庁内部でいろんな部署にまたがることで、建物建設の段階で、地下階(地下空間)を設置しよう、という当初の意思と外れた考えが現れたのかもしれません。
 都庁のような大きな組織では、内部が一枚岩ではなく、部署部署毎が、独立した経営体のような感じで、世界や文化風土が違い、それぞれの考えで進められてしまいます。
 新市場用地の環境対策を打ち立ててもそれが、都庁内部に順当に伝わるとは限らず、どこかでその意思が伝わらなくなってしまったのかもしれません。豊洲に新市場を作る、ということは一致しても、その構造で部署(又は担当者)によって後付けで変更が加えられたのかもしれません。

 こうしたことは実際にあります。そんなはずじゃなかった・・・ということ。
 まるっきり、タテ割り行政です。この豊洲新市場については、タテ割り行政云々、というより他の黒い霧が見え隠れしているそうですが、当初の設計と異なった市場建物である以上、一部でささやかれている、来年5月開場は無理な状況になってきました。
 最悪、建物取り壊して、きちっと土盛して新たに建て直すか、築地市場を使い続けるか、になります。しかし築地市場は使い続けることは少々困難だそうです。建物老朽化が激しく、この場所で建て替えをするには、建て替え工事中の市場機能はどうするのか、に関わってきます。

 築地がどかないことにはオリンピック道路ができない?それはは知らん。

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