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Channel: mitakeつれづれなる抄
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般若面は出ませんが

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 7月26日は、このところ、毎年夏の恒例となっています、名駅薪能があります。
 会場のタワーズガーデンにも、PRのポスターが出ていますが、このポスターは般若の面が大きくデザインされています。


 しかし当日の演目では、般若面を用いる曲はありません。
 26日の能は、観世流宗家による船弁慶です。

 船弁慶は、頼朝に追われる義経は、弁慶などの一行と共に西国へ逃れる道すがら、摂津の大物まで来たところで義経のいい人である静御前を、この先の多難な前途を憂い、都へ返すことにして、別れの酒宴を致し、静を帰した一行は瀬戸内海を船出します。
 海上沖合へ出たところで、雲行きが怪しくなり、なみも高く、暴風雨の状態となります。
 波間に、壇ノ浦の戦いで滅亡した平家一門であった平知盛の亡霊が現れます。
 知盛の亡霊は、船上の義経を海に沈めようと画策しますが、弁慶の祈祷で知盛の亡霊は波間に消えてゆきます。

 こういうあらすじの能で、前場の静と、後場の平知盛の亡霊を、主役であるシテが勤めます。
 これを26日は、観世流宗家の観世清和師が勤めます。
 静の役には、若女という女性でも少し年齢の行った能面、平知盛の亡霊には怪士(あやし)などの怨念がこもった能面を用います。

 なので、般若は用いません。
 なぜ、ポスターに般若面を用いるのだろう。
 たしかこれまででも、ポスターに般若面が用いられていた記憶です。
 ポスターに般若面があると、当日の能でも般若面が出てきそうに思うのですが。

 般若面が、能面らしいデザインをしているから、深く考えずにポスターに用いた、という所なのかな、と推察しました。

 細かい事を知る者の悪い癖でしょうか。

 ここに仮設の能舞台を設けます。後方のミッドランドスクエアの方向に正面からの向きになります。


 私の好きな脇正面から中正面はこの角度になります。


 さて、当日は名駅薪能には行くかどうか、わかりません。
 通りすがらに見ることはあると思います。
 体調もあり、夜遅くなる訳にはいかないので。

 それにしても、毎年凄い人です。
 腰かけられる座席券は、既に申し込みを締め切っておりますが、かなりの倍率で抽選と伺っています。
 普段の能楽堂の能の公演は、結構空席がありますけど、演者の違いだろうか。
 東西の名手が来て演じられますので、それなりに関心はあります。
 ただ、生声ではなく、音響装置を用いますので、その点で興味は薄れてしまいます。(環境で音響装置を用いねばなりませんが)
 しかも、当日席では舞台からはかなり遠いですし。
 落ち着いて能を観るなら、やっぱり慣れた能楽堂です。

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