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Channel: mitakeつれづれなる抄
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祖父江町の「そぶ」は赤茶色の水

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 8日のCBCラジオ「つボイノリオ聞けば聞くほど」で話されていましたが、愛知県稲沢市祖父江町の「祖父(そぶ)」は、赤茶色の水を差しこれが町名の由来との話題がありました。
 それ聞いてハッとしました。地理ヲタとして市町村の変遷は調べていますが、その名称までは深くは調べておらず、祖父江町の名称の由来は調べたことがありませんでした。
 しかし「祖父」の「そぶ」は、酸化鉄を含む赤茶色の水のことだそうで、木曽川の流れが作った土地、この「そぶ」が多い入り江から「そぶえ」と呼ばれ、それに感じがあてはめられて「祖父江」になったとありました。
 たしかこれ、祖父江町内の大字(江戸時代の村落)変遷を調べる過程で、この赤茶色の水の事が記載されていたような記憶が出てきました。

  祖父江は今の稲沢市祖父江町(旧中島郡祖父江町)が全て「祖父江」だったのではなく、元々は、祖父江町の北西の方の「祖父江」地区が元・下祖父江村、下があれば上があり、今の一宮市、合併前は尾西市上祖父江地区が祖父江で、確かに木曽川に近いところで、さらに木曽川の旧流路で取り残された河跡湖(かせきこ)である広口池があります。

マピオンの地図から、祖父江町祖父江地区と一宮市上祖父江地区。


 この下祖父江村が明治維新後の町村制施行により法人格たる村制度が始まった明治22年に、岐阜県から愛知県に編入された三拾町野村と合併した際に、下祖父江村の「下」が取れて「祖父江村」に改称、明治29年に町制施行で祖父江町と改称しております。
 元々は、現在の町エリアの北西部の一部の名称だったのが、やがて大きな自治体の名称になっていく過程です。

 ちなみに、上祖父江と下祖父江は、地図上で北にある方が「上祖父江」というわけではなく、都に近い方を「上」とする律令制度の慣習によるものだろうと思います。
 都というのは当然畿内。律令制度で定める東山道(とうさんどう)を経ると、不破ノ関を経て、上祖父江の方が都に近いです。
 尾張は東海道(とうかいどう)ですが、地理的に、道としての東海道を経るよりも、道としての東山道を経る方が近いからではないかと、これは私の推定です。

 ラジオを聞いたところから、地理ヲタとしてとても気になることでした。
 もう少し、地名の縁にも足を踏み込んだ方が良さそうですね。実際に人から「これどういう意味?」というのも聞かれますし。

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