Quantcast
Channel: mitakeつれづれなる抄
Viewing all articles
Browse latest Browse all 810

認知症の徘徊老人線路内立入による事故でJR側敗訴

$
0
0
 昨日の夕方以降のニュースで、数多くまた大きく扱われておりますが、認知症の徘徊老人が線路内立ち入ったことによる列車事故による損害賠償で、原告側のJR東海が敗訴となった、ということです。
 この事故はよく覚えておりまして、多くの方もこの上告審判決には、どこか「救われる」気持ちがあったと思います。
NHKニュース:認知症事故賠償訴訟 JRが敗訴(動画あり)

 事故をかいつまむと、平成19年、大府市の当時91歳の男性が、介護する奥さんの僅かに目を離したすきに家を出て、JR東海の線路に立ち入り、列車と衝突する人身事故。
 そのため、JR東海は、事故処理と振り替え輸送を行った費用と、介護している高齢の奥さんと、この長男男性に請求した、というもの。

 事故も覚えておりますし、後日、JR東海が請求のための裁判を起こしたと聞き、JR東海はなんとも非人情・無慈悲な会社だと「一層深く」感じました。
 以前から、無慈悲な会社だとは思っていましたが、まさにこれに極めり、のようなニュース。

 この先は、ちょっと過激な意見で、毒を吐きますので、できたら読まれない方がいいかもしれません。

 考えてもください。認知症の介護という大きな精神的・肉体的負担を抱えている中、ほんの僅かな一瞬目を話すすきもあると思います。
 その間に家を出てしまい、気づいたときはとても激しく心配したと思います。
 探しに探している所へ、事故の報せ。亡くなったとはとても悲しく、ショックだったと思います。
 そのような気持ちの人の所へ、「振り替え輸送の費用を払ってください」。
 確かに、現代の社会経済論理ではそうなります。
 私は甘い考えかもしれませんが、家族を失い気持ちが落胆している所に費用を請求する会社。
 時流に乗った会社で、規模も大きく、社会的立場が強い企業が、弱い個人に対して裁判を起こす。

 裁判の結果、一審では、介護する家族側の責任を認め、費用の一部を払え、との判決。
 被告の家族側が控訴で、二審では家族側の奥さんのみ責任を認め、費用を減額の上払うように、との判決。
 それに対して原告・控訴人共に上告を行い、上告審判決では、家族には必ずしも監督義務は無い、との判決で、この件についてはJR東海側の敗訴、という判決でした。

 この奥さんも相当な高齢で介護され、とても疲れていたと思います。
 大切な人を亡くし、悲しみの絶頂にいる人に費用を請求する大企業。

 JR東海は、今や日本のマスコミを牛耳る立場で、マスコミもあまりJR東海という企業には大きく厳しく迫りません。
 JR東海、自動車会社、電力会社、新しい中部の経済界重鎮で、マスコミの大きなスポンサー。
 私が出来ることは、精々JR東海には乗らないことです。
 一宮市在住で、名古屋へは普段は名鉄を利用しています。
 JR東海は、あのような体質の社ゆえ、乗っていてもそうでなくとも、なんとも息苦しい感じがします。
 世の中、ブラック企業というものがあるそうですが、JR東海はお客の側にブラックな企業。

 金城埠頭の鉄道博物館に行ったことが無い、と以前に書きました。
 その理由も、JR東海の鉄道博物館には行きたくないからです。

 毒を吐いたので元に戻ると、昨日の上告審判決は、必ずしも認知症介護の家族には監督責任は無いと言っているのではなく、「この件では」です。
 なのですが、この奥さんも長男の方、当事者のみならず、救われた気持ちになったと思います。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 810

Trending Articles