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Channel: mitakeつれづれなる抄
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鉄道は雪には弱いというけれども

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 一昨日の首都圏の大雪は、首都圏、特に東京の鉄道は大きな影響がありました。週明けの月曜日の朝ラッシュ時であり、駅と周辺はえらい混雑になったそうで、駅ホームに入りきれない人の列が、雪降る(霙に変わったかも)中、街中に行列が出来ていたのは、テレビ報道で写っておりました。
 そして今日は、この東海地方が寒波で、大雪の予想があり、この地域の鉄道も影響がありそうです。

 ツイッターのフォロワーさんもこの東京の大雪で、鉄道混乱の影響を受けた方もおられ、デントに回ったのが吉か凶か、などという発言もありました。
「デント」というのは、田園都市線、略して田都線、さらに略して田都(でんと)。
その田都線三茶(三軒茶屋)駅が大混雑で、地下の通路がネズミーランド状態とか、そんな文章がありました。
テレビでは、京王線千歳烏山駅の長蛇の列が写っており、激しい運行の乱れっぷりがわかります。

 鉄道は雪には弱いですね。三軒茶屋駅の田都線(田園都市線)、千歳烏山駅の京王線、さらに各線は列車回数を減らして運転していました。
これでは、駅に入りきれない人で、大行列になります。
この理由は、私には分かります。

 降雪で積雪が予想される時は、運転規制で速度を落として運行します。
 そのため所用数の列車回数が確保できず、運行回数は減ります。
 つまり輸送力は低下。平たく言えば、一時間に運べるお客さんの数は少なくなります。
 そこへ、雪で他の交通機関から鉄道に移る方もいて、普段よりも乗客数が増えます。
 どうです?運べる人の数が減って、乗る人が増えれば、それは駅に入りきれない人がはみ出ます。

 では、なぜ速度を落とすと列車回数が減るのか?これは説明するのは難しいですが、ダイヤが書ける者には分かります。
 速度を落とすと、一般には列車回数を増えそうですが、速度を落とすことで一閉塞区間内の在線時間が長くなり、後続列車との運転間隔が長くなります。
 通常の列車回数のまま、速度を落とすと、先行列車に接近して駅間停止が増え、結果的に全線にわたって運行の麻痺が発生します。
 そのため、運転速度を落とした場合は、予め運休列車を定め、運行回数を減らす必要があります。

 三軒茶屋駅、千歳烏山駅が、ネズミーランドばりに大行列になったのは、元々が乗降客が多い優等列車停車駅。
 しかし中間駅で、到着した列車は既に満員。
 そこに新たに乗りこめるお客さんの数は限られ、そのために駅の外へ大行列。

 夜になって分かったのは、京王線は車庫の架線が雪の重みで切れ、車庫から車両を出せなくなり、既に出庫していたり、駅留置していた車両で運行しなければならず、余計に運行回数が少なくなったわけっです。

 鉄道は雪には弱いです。これは物理的に弱いよりも、むしろインフォメーションの弱さから、ですね。
 雪の影響で混み合うのは仕方がないです。
 しかしこの混み合う状況を、どう待っている人に伝えるのか。
 待つのは大変ですし、列車が到着しても乗り切れないこともあり、むしろ乗車を取り止めてもらうのも対策の一つです。
 こうした情報を伝えられない、のが雪に弱いところです。

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