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Channel: mitakeつれづれなる抄
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トランプ米国大統領の発想

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 トランプ米国大統領が、頭大丈夫か?ということを言い出しました。それはニュースなどで多く報道されていますが、それは「イスラエルの首都はエルサレムであると承認し、在イスラエル米国大使館を、現在のテルアビブからエルサレムに移転させる、と明言」しました。それが、どんな意味を持ち、どんな危ういバランスを崩そうとしているのか、私です分かります。

 歴史の過程でエルサレムは複雑な動きの中にあります。多くの方がご存知でしょうから、その動きの過程は省略しますが、その動きというものは戦争ん関わるもの。

 中東の火薬庫とも言われる、イスラエルの帰属問題、イスラエルは本来の首都であるとして実効支配しております。パレスチナもここが首都であるとして、その攻防で過去、四度の戦争が起きました。そこで、微妙なバランスを保つ意味で、イスラエルと外交がある各国大使館はテルアビブに置いております。
 それをトランプは何を考えているのか、イスラエルの首都はエルサレムであると言明しました。

 トランプはバカだバカだと思っていましたが、ここまでのバカだとは思ってはいませんでした。報道で知った事ですが、米国では1995年の時に米国大使館をイスラエルに移転させる法律が制定されて、後は大統領の実施命令だけだったそうです。しかしながらイスラエル・エルサレムの微妙な問題から、歴代の大統領は移転の法律実施を延長する大統領令を半年毎にサインしており、トランプ自身も今年春の移転延長にサインしましたが、それから半年後の今回、移転を実行に移すこととしたという。
 その背景には、トランプが掲げた公約が何も実現しておらず、そこで直ぐにでも公約を果たせる大使館移転なのだそうです。それはそうです。既に出来上がっている法律を実施させるだけです。
 もう一つ、トランプの有力スポンサー(支持者・タニマチ)にユダヤ資本家があり、半年前の移転時期延長で大きな抗議があったのだそうです。
これらの政治的な行き詰まりで、その打開策で大使館のエルサレム移転。ハァですね。この先何が起きるのか分からない。

 早速エルサレムのパレスチナ自治区の一部では小規模な衝突が起きていますが、これが何かの拍子で大規模な衝突に至るかもしれません。
 何の偶発的な出来事が、第五次の中東戦争に至るのかもしれません。
 そんな危険をはらんだ、トランプのエルサレム首都承認です。

 しかしそんな発想で政治を行うとはそれは恐ろしいことです。これが米国内だけであれば、バカな奴を選んだ米国民の責任に帰結しますが、国際情勢まで自分の成果に結び付けようとするその発想はあまりにも恐ろしく、危険です。翻って類推すれば、韓半島(朝鮮半島)問題もこの調子でやられたら、どんな結果をもたらすのか。何とも危うい情勢にされてしまいそうです。

 しかし、トランプには「想像力」は無いものだろうか。とりあえず、事業は成功させているようなので、「想像力」はありそうですが。

 そんなトランプに真っ先に支持を表し、表敬訪問では固い握手をして強力な関係を示した、極東の某国首相もどうかしています。

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