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Channel: mitakeつれづれなる抄
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豊洲新市場の盛土問題に至った人物は分からないであろう

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 東京都中央卸売市場の築地市場が豊洲埠頭へ移転する問題で、急浮上した、新市場用地の盛土問題。
 なぜか市場建屋の部分は盛土がなされていなかった件、朧げに像が見えてきました。
 大体私の想像した通りです。
 小池知事の記者発表で、盛土に至らなかった責任者は特定に至らなかったとの発表があり、そんなものだろうなと思いました。

 マスコミで多く報道されていますので、ニュースソースは省略します。

 つまり、豊洲埠頭の新市場用地は、埠頭のある土地全体に、土を入れ替え、さらにその上に盛土をすべきところが、建物が建つ部分の地下は盛土をしないことにした人物は、誰なのか、ですけど、これが分からなかった、ということ。
 少しは役所の意思決定が分かりますので、推して知るべし世界ですが、マスコミでも言われている組織の縦割り。
 同じ局(卸売市場なので「場」になるのか)でも、一枚岩ではなく、市場用地が元ガス工場だった故に土壌汚染が激しく、その環境整備を行い、そこに市場建物を建てますので、建物の下部に配管などを設けるための空間を用意しましたが、当初は市場の床面を高くして、地上面(グランドレベル)に地下空間を設ける意図であったものが、建物建設の立場としては市場の床面をグランドレベルに合わせて、その下部、すなわち地下空間に配管などを設ける設計にすり替わり、そんな地下空間を造るために盛土した部分を改めて掘り返すのは、不必要な工程なので、最初から建物部分の盛土をしないことになったのでは?と推測していますが、結果的にそんな調査結果のようでした。
 今でこそ、土壌汚染程度云々が話題になっていますが、計画された当時は、あくまで作業工程の一に過ぎず、後年、こんな大きな問題になるとは、当事者はだれも思わなかったと思います。
 なので犯人探しのようなことをしても、当事者とされる人は、どこがどう責があったのか分かっていないと思います。それぞれの意思のすれ違いによる違いが、大きな変化に至ったのでしょう。
 石原元知事の時代だそうですが、知事本人が細かい作業工程まで把握していたとは考えられず、元知事にこの過程を問いただしても無駄でしょう。

 豊洲埠頭の新市場、地下の土壌から出てはならぬものが検出され、水質検査のモニタリングは最初に戻ってしまったという報道です。
 一方で、そんな地下水を市場内で使用するわけではないので、さっさと市場を開場すればよい、という意見もあります。
 今後、どうなるのでしょうか。どうすればよいのでしょうか。
 凄いジレンマに陥ってしまいました。

 一層のこと、豊洲埠頭への市場移転は諦めて、建てた豊洲埠頭の新建物は、負の遺産として、後世にとっておくのも一案、という意見があります。
 すなわち、かつて21世紀初頭の東京都庁内で、何かしらわけのわからない政治が行われ、意思の疎通がはかどられないまま建設され、使えない建物となった、という大きな負の遺産。後世への諫めとして。


 ところでマスコミで「盛土」のことを「もりど」と読んでいまして、とても違和感を覚えています。
 気になったので調べてみたら、工事上の工法として土の部分を切り取ったり、逆に土を盛ったりする工程があります。
 この切り取る作業を「切土(きりど)」、逆に土を盛る作業を「盛土(もりど)」と言うそうです。

 つまり、築堤などの工作物としての「盛土」が「もりつち」、工事上の工法の「盛土」が「もりど」なのだそうです。

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