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Channel: mitakeつれづれなる抄
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ポートアイランドに生田神社の分社

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 神戸新聞web版記事からです。神戸市の埋め立て地、ポートアイランド(略称:ポーアイ)に生田神社の分社が遷座されたそうです。
生田神社自体の分社が、1800年を超す歴史で初めてのことで、人工埋立地のポートアイランドに神社ができるのも初めて。
記事:生田神社がポーアイに分社 1800年超歴史で初

 ポートアイランドは、神戸市中心部の三宮から南の方、神戸税関がある浜から沖合にできた埋立地(人工島)で、田崎真珠やUCCコーヒーの上島珈琲など神戸を代表する企業さんの本社が幾つかあります。
企業立地のほか、埋め立て一期部分は住宅団地(集合住宅のみ)があり、35年前は、神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア81)が開催されました。
街の中は近未来な感じで、日本の古くからの習慣。習俗である神社とは関係なさそうな地。

 しかし、住宅がある、ということはここを故郷とする方もいるわけで、そんな人々の心の拠り所として分社造立(ぞうりゅう)されたものだそうで、ポーアイの人々の「氏神様」となったそうです。

 ただ、生田神社ポートアイランド分社の位置を確かめると、人が住まいする地域とは離れた、二期埋立地の部分、IKEA神戸のすぐ近くだそうで、春秋の氏神様のお祭りもどうするのか、いささかやりにくいような気がします。
 この氏神様の存在は、日本人の心に大きく影響するもので、震災の時は、ポーアイの集合住宅は建物基礎杭が地中深く岩盤層まで達しており、建物自体にはほとんど損傷がありませんでした。
 しかし水が無い、本土と行き来できない(神戸大橋が通行止めで)等々で、一見被害が無さそうでしたが、心の拠り所が無いゆえ、大変なものだったと、当時、住まいされていた方から伺いました。

 近未来都市のポートアイランドに「神社」というのは、ちょっと不思議な感じがしないでもありません。
 でもよく考えれば、昔は人が住むなどする造成地ができれば、まず神社を誘致したものです。
 昔の東京下町、すなわち江戸は巨大な埋立地のようなところ。
 神社を建て、そこに人が住まい、文化が醸成され、今に伝わるお祭りができたりします。

 ちなみに、神戸市中心部の「三宮」とは、生田裔神八社のことで、生田神社を囲むように鎮座する八社の一つ、一宮から八宮までナンバリングの御社です。それぞれが神社で、三宮神社というのがあり、これが三宮の名の起こりです。
 摂津国の三宮という誤解が一部にあるようですが、摂津国は、二宮・三宮は無いとされています。

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