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Channel: mitakeつれづれなる抄
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現代のコペルニクスかも

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 先ごろ、元理研の研究員O女史が提唱したSTAP細胞について、その争論についての手記が発売されるということで、またぞろその批判が相次いでいるようです。
 日ごろ聞いているCBCラジオの「つボイノリオの聞けば聞くほど」で、手記が発売されると発表があった翌日となる、一昨日の放送では紹介されるお便りは、そのどれもこれもが、「いまさら何を」「なんで蒸し返すのだ」といった論調。
 これを聞いていて、馴染みのラジオ番組ながら、やるせない気持ちになりました。
 要するに、STAP細胞なんてものは、存在しない。なのに暴露本とはあきれる。といったもの。

 私は、これらの論調はどうかと考えます。
 たぶん、STAP細胞は存在しないと思いますが、この世の出来事を表す自然科学は、そのすべてが解き明かされたものではなく、未解明な部分は多くあります。
 それらは、観測技術の向上などで、やがて解明されたり発見されるもので、現在の水準が自然科学の全てではありません。
 一例で、最近太陽系第九惑星があるらしい、という報道がありました。
 九番目の惑星は、かつて冥王星で存在していました。
 しかしこの冥王星たるもの、巨大な惑星があるべき位置なのに、妙に小さく、公転軌道(太陽を周回する軌道)は中心が大きくずれた楕円形で、太陽に近い時期は、海王星軌道よりも内側に入り込みます。
 そんな特異なふるまいをする天体は、普通の惑星ではなく、この冥王星近辺に類似の天体がいくつか発見され、それらは太陽系外縁天体とした括りとされ、冥王星もその一つとされました。
 この時点で第九惑星はその存在を失いましたが、最近はどうもなにかしらの天体があるのじゃないか?とされ、それが太陽を周回する天体だと、第九惑星になります。
 今後、この未知なる天体が未知のままなのか、第九惑星として認知されるのかは分かりませんが、こうして我々の「科学の知」は更新されてゆくべきものです。

 本記事の題とした「現代のコペルニクス」、その昔は、この世界を構成する仕組みは天動説が当たり前で、宗教の教義にもそう記されていたそうで、それが当たり前の考え、常識もそうでした。
 しかしコペルニクスは、天動説に疑義を感じ、この大地は地球という球体で、この球体が動いている、いわゆる地動説を提唱しました。
 ガリレオはこの説をもとに、いろいろな実験や観測を行い、地動説について、広く知らせる発表を行った。
 結果、異端者として宗教裁判にかけられ、ガリレオは幽閉されてしまいました。
 この時点でコペルニクスは、既に他界していたので、宗教界からの裁きはありませんでした。

コペルニクスもガリレオもその名誉が回復されたのは、何百年も経過した、20世紀末期のことです。そんなニュースがあったのを覚えています。

 STAP細胞は、現代の医業・薬業の収益システムからすると、この理論では収益が大きく落ち込んでしまう、故に消されたのだ、という意見があるやに目にしました。Twitterでの情報です。
 それが真か偽かは分かりませんが、少なくとも現代科学の考えでは、細胞が他の臓器を構成する細胞に変化する、ということはありえないとされ、STAP細胞は無い、という考えは「常識」で当然のことです。

 しかし前記の通り、現代の知が全てではなく、新たな知が分かることもあります。

 なので、STAP細胞は、絶対に無いとは言い切れないと私は考えます。
 これは幽霊が存在するか否かと同じく、存在は肯定できないが、存在しないとは必ずしも言い切れない、というものと同じ。
 非科学的なものを非科学的と決めつけることこそが最大の非科学的、という私の考え。
 不存在を決定づけるほど、我々の科学の知は確立しているものではありません。

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